アシュタンガヨガのアーサナ(ポーズ)名・サンスクリット語の意味

アシュタンガヨガには初級・中級・上級(A〜D)の6つのシリーズがあり、アーサナ(ポーズ)の順番も全て決まっています。このページでは、アシュタンガの上級Aまでのアーサナを一覧にしましたので、よかったら参考にされてくださいね!

Fundamental sireise(基本のシリーズ)

初級・中級シリーズの中で行う共通する基本のシークエンスです。

スリヤナマスカラ【スーリヤ・ナマスカーラ(Surya Namaskara)】スリヤ(suria)太陽/ナマスカーラ(namaskr)礼拝
パダングシュタアサナ【 パダングシュタアサナ(padagusthasana)】パーダングシュタ(padagustha)足の親指
パダハスタアサナ【パダハスタアサナ(Pada Hastasana)】パダ(pada)足/ハスタ(hasta)手
トリコナアサナ【ウッティタ・トリコナアサナ(Utthita Trikonasana)】ウッティタ(utthita)体を伸ばす/トリコナ(trikona)三角
トリコナアサナb【パリブリッタ・トリコナアサナ(Parivrtta Trikonasana)】パリブリッタ(parivrtta)ねじる、振り向く、回転/トリコナ(trikona)三角
パルシュヴァトリコナアサナ【ウッティタ・パルシュヴァコナアサナ(Utthita Parshva Konasana)】ウッティタ(utthita)体を伸ばす/パルシュヴァ(parsva)体側、横/コナ(kona)角
パルシュヴァコナB【パリブリッタ・パールシュヴァコナアサナ(Parivritta Parshva Konasana)】パリブリッタ(parivrtta)ねじる、振り向く、回転/パルシュヴァ(parsva)体側、横/コナ(kona)角
プラサリタ【プラサリータ・パドッタナアサナ(Prasarita Padottanasana A)】プラサリタ(prasarita)広いスタンス、伸びた/パダ(pada)足/ッ(ut)強烈に/タナ(tan)伸ばす
パルシュヴォッタなアサナ【パルシュヴォッタナアサナ(Parshvottanasana)】パルシュヴァ(parsva)体側、横/ッ(ut)強烈に/タナ(tan)伸ばす

Primary sireise(初級シリーズ)

プライマリーシリーズは、別名「Yoga Cikitsa(ヨガ・チキッツァ)」とも呼ばれ、ヨガ療法・ヨガセラピーを意味しており、病気や怪我の治療の効果があります。

ウッティタハスタ【ウッティタ・ハスタ・パダングシュタアサナ(Utthita Hasta Padangusthasana)】ウッティタ(utthita)体を伸ばす/ハスタ(hasta)手/パーダングシュタ(padagustha)足の親指
アルダバッダパドモッタナアサナ【アルダ・バッダ・パドモッタナアサナ(Ardha Baddha Padmottasana)】アルダ(ardha)半分/バッダ(Baddha)拘束された/パドマ(padma)蓮/ッ(ut)強烈に/タナ(tan)伸ばす
ウトゥカタアサナ【ウトゥカターサナ(Utkatasana)】ウトゥカタ(Utkata)不均衡な、難しい
ヴィラバドラアサナ【ヴィラバドラアサナ(Virabhadrasana)】ヴィラバドラ(Virabhadra)シヴァの化身の戦士の名
パスチモッタナアサナ【パスチモッタナアサナ(Pascimottanasana)】パスチマ(paschima)西、後ろ側/ッ(ut)強烈に/タナ(tan)伸ばす
プールヴォッタナアサナ【プールヴォッターナアサナ(Purvottanasana)】プールヴァ(purva)東、前側/ッ(ut)強烈に/タナ(tan)伸ばす
abpp【アルダ・バッダ・パドマ・パスチマッタナアサナ(Ardha Baddha Padma Pascimottanasana)】アルダ(ardha)半分/バッダ(Baddha)拘束された/パドマ(padma)蓮/パスチマ(paschima)西、後ろ側/ッ(ut)強烈に/タナ(tan)伸ばす
tmepp【ティリアングムカイカパダ・パスチマッタナアサナ(Tryanga Mukhaika Pada Pascimottanasana)】ティリ(tri)3/アング(anga)枝、分かれた/ムカ(muka)向かって/イカ(eka)1/パーダ(pada)脚
ジャーヌシルシアーサナ【ジャーヌ・シルシャーサナ(Janu Sirsasana)】ジャーヌ(janu)膝/シルシャ(sirsa)頭
マリーチアーサナ【マリーチアーサナ(Maricyasana)】マリーチ(maricy)賢者マリーチ
ナヴァーサナ【ナヴァーサナ(Navasana)】ナーヴァ(nava)船
ブジャピダーサナ【ブジャ・ピダーサナ(Bhuja Pidasana)】ブジャ(bhuja)肩、腕/ピダ(pida)圧迫
クルマアサナ【クールマーサナ(Kurmasana)】クルマ(kurma)亀
スプタクルマアサナ【スプタ・クールマーサナ(Supta Kurmasana)】スプタ(supta)横たわった/クルマ(kurma)亀
ガルバピンダアサナ【ガルバ・ピンダーサナ(Garbha Pindasana)】ガルバ(garbha)子宮/ピンダ(pinda)胎児
クックタアサナ【クックタアサナ(Kukkutasana)】クックタ(kukkuta)鶏
バッダコナアサナ【バッダ・コーナアサナ(Baddha Konasana)】バッダ(baddha)拘束された/コーナ(kona)角
ウパヴィシュタコナアサナ【ウパヴィシュタ・コーナアサナ(Upavistha Konasana)】ウパヴィシュタ(upavistha)座って/コーナ(kona)角
スプタコナアサナ【スプタ・コーナアサナ(Supta Konasana)】スプタ(supta)横たわった/コーナ(kona)角
スプタパダングシュタアサナ【スプタ・パーダングシュタアサナ(Supta Padangusthasana)】スプタ(supta)横たわった/パーダングシュタ(padagustha)足の親指
ウバヤパダングシュタアサナ【ウバヤ・パーダングシュタアサナ(Ubhaya Padangusthasana)】ウバヤ(ubhaya)両方/パーダングシュタ(padagustha)足の親指
ウルドヴァムカパスチモッタナアサナ【ウールドヴァ・ムカ・パスチモッターナアサナ(Urdhva Mukha Pscimottanasana)】ウールドヴァ(urdhva)上へ、上へ伸ばす/ムカ(muka)顔/パスチマ(paschima)西、後ろ側/ッ(ut)強烈に/タナ(tan)伸ばす
セツバンダアサナ【セツ・バンダアサナ(Setu Bandhasana)】セツ(setu)橋/バンダ(bandha)ロックする

Intermidiate sireise(中級シリーズ)

インターミディエイトシリーズは、別名「Nadi Shodhana(ナーディ・ショーダナー)」とも呼ばれ、エネルギー経路・神経系の浄化を目的としたシークエンスです。

パーシャーサナ【パシャーサナ(Pashasana)】パーシャ(pasha)輪縄
クラウンチャーサナ【クラウンチャーサナ(Krounchasana)】クラウンチャ(krouncha)青鷺
シャラヴァーサナ【シャラバーサナ(Shalabhasana)】シャラバー(salabha)イナゴ、バッタ
ベーカーサナ 【ベーカーサナ(Bhekasana)】ベーカー(bheka)カエル
ダニュラアサナ【ダニュラーサナ(Dhanurasana)】ダニュ(dhanu)弓
パールシュヴァダヌラ【パルシュヴァダニュラーサナ(Parshva Dhanurasana)】パールシュヴァ(parsva)体側、横
ウシュトラアサナ【ウシュトラーサナ(Ushtrasana)】ウシュトラ(ustra)ラクダ
ラグヴァジュラ【ラグバジュラーサナ(Laghu-Vajrasana)】ラグ(Laghu)小さな/ヴァジュラ(Vajra)稲妻
カポタアサナ【カポターサナ(Kapotasana)】カポタ(kapota)鳩
スプタヴァジュラアサナ【スプタバジュラーサナ(Supta Vajrasana)】スプタ(Supta)横になる/ヴァジュラ(Vajra)稲妻
バカアサナ【バカーサナ(Bakasana)】バカ(baka)鶴
バラドヴァージャーサナ【バラドヴァージャアーサナ(Bharadvajasana)】バラドヴァージャー(Bharadvaja)聖者バラドヴァージャ
アルダマッツェンドラアサナ【アルダマッツェンドラーサナ(Ardha Matsyendrasana)】アルダ(ardha)半分/マッツェンドラー(Matsyendra)魚の主
エーカパーダシルシ【エーカパーダシルシャーサナ(Eka-Pada Shirshasana)】エーカ(eka)1/パダ(pada)足/シルシャ(sirsa)頭
dwipada【ドヴィパーダシルシャーサナ(Dvi-Pada Shirshasana)】ドゥウイ(Dvi)2/パダ(pada)足/シルシャ(sirsa)頭
ヨガニドラアサナ【ヨガニードラアーサナ(Yoga-Nidrasana)】ヨガ(yoga)ヨガの/ニドラ(nidra)眠り
ティッティバアサナ【ティッティバアーサナ(Tittibhasana)】ティッティバ(Tittibha)蛍
ピンチャマユラアサナ【ピンチャマユラーサナ(Pincha Mayurasana)】ピンチャ(pincha)羽/マユラ(Mayura)孔雀
カランダヴァアサナ【カランダヴァアーサナ(Karandavasana)】カランダヴァ(karandava)ヒマラヤ生息のアヒル
マユラアサナ【マユラーサナ(Mayurasana)】マユラ(Mayura)孔雀
ナクラアサナ【ナクラーサナ(Nakrasana)】ナクラ(nakra)ワニ
ヴァータヤナア【ヴァータヤナーサナ(Vatayanasana)】ヴァータヤナ(vatayana)馬の顔
パリガアサナ【パリガーサナ(Parighasana)】パリガ(pariga)門、閂
ゴムカアサナ【ゴムカーサナ(Gomukhasana )】ゴムカ(gomukha)牛の顔
スプタウルドヴァ【スプタ ウールドヴァ ヴァジュラーサナ(Supta Urdhva Pada Vajrasana)】スプタ(supta)横たわる/ウールドヴァ(urdhva)上へ、上へ伸ばす/パダ(pada)足/ヴァジュラ(Vajra)稲妻
ムクタハスタシルシャーサナ【ムクタ ハスタ シルシャーサナ(Mukta Hasta Shirshasana)】ムクタ(mukta)自由/ハスタ(hasta)手/シルシャ(shirsha)頭
バッダハスタシルシャ【バッダ ハスタ シルシャーサナ(Baddha Hasta Shirshasana)】バッダ(baddha)拘束された/ハスタ(hasta)手/シルシャ(shirsha)頭

Advanced A sireise(上級Aシリーズ)

アドバンストシリーズは、A〜Dまであり、別名「Sthira Bhaga(スティラ・バーガ)」とも呼ばれ、安定した力を養うことを目的としたシークエンスです。こちらでは日本でも実践者が多いAのみを一覧にしています。

ヴァシシュタアサナ【ヴァシシュターサナ(Vasishthasana)】ヴァシシュタ(Vasishtha)聖人の名前
ヴィシュバミトラアサナ【ヴィシュヴァミトラーサナ(Vishvamitrasana)】ヴィシュヴァミトラ(Vishvamitra)聖人の名前
カシャパアサナ【カシャパーサナ(Kasyapasana)】カシャパ(Kasyapa)聖人(マリチの子孫)の名前
チャコラアサナ【チャコラーサナ(Chakorasana)】チャコラ(Chakora)月の光を食べる鳥
バイラヴァサナ【バイラヴァーサナ(Bhairavasana)】バイラヴァ(Bhairava)シヴァ神の顕現の名前
スカンダアサナ【スカンダーサナ(Skandasana)】スカンダー(Skanda)攻撃者、ジャンパー
ドゥルヴァサナ【ドゥルヴァーサナ(Durvasana)】ドゥルヴァー(Durva)裸、ひどい格好、聖人の名前
urdva【ウールドヴァクックターサナ(Urdhva Kukkutasana)】ウールドヴァ(urdhva)上へ、上へ伸ばす/クックタ(kukkuta)鶏
ガラヴァサナ【ガラヴァーサナ(Galavasana)】ガラヴァー(Galava)賢者の名前
エーカパダバカアサナ【エーカパーダバカーサナ(Eka-Pada Bakasana)】エーカ(eka)1/パーダ(pada)足/バカ(baka)鶴
買うんディニャーサナ【カウンディニャーサナ(Kaundinyasana)】カウンディニャ(Kaundinya)聖人の名前
アシュタヴァクラアサナ【アシュタヴァクラーサナ(Ashtavakrasana)】アシュタ(Ashta)8/ヴァクラ(vakra)結び目、曲がる、曲がっている、変形している人
プールナマツィ【プールナ・マツィエンドゥラアーサナ(Purna Matsyendrasana)】プールナ(purma)全体、完全/マツィエンドゥラ(Matsyendra)魚の王
ヴィランチャアサナ【ヴィランチャアーサナ(Viranchyasana)】ヴィランチ(Viranch)ブラフマーの名前
ドゥイパダヴィパリタ【ドゥイ・パーダ・ヴィパリータ・ダンダアーサナ(Dvi-Pada Viparita Dandasana)】ドゥウイ(Dvi)2/パダ(pada)足/ヴィパリータ(viparita)戻す、振り向き/ダンダ(danda)棒
エーカパーダヴィパ【エーカ・パーダ・ヴィパリータ・ダンダアーサナ(Eka-Pada Viparita Dandasana)】エーカ(eka)1/パーダ(pada)足/ヴィパリータ(viparita)戻す、振り向き/ダンダ(danda)棒
ヴィパリータシャラ【ヴィパリータシャラバーサナ(Viparita Shalabhasana)】ヴィパリータ(viparita)戻す、振り向き/シャラバ(Shalabha)バッタ
ガンダ【ガンダ・ベールンダアーサナ(Ganda Bherundasana)】ガンダ(ganda)頰、額を含む顔面/ベールンダ(Bherunda)鳥類
ハヌマーン【ハヌマーナアーサナ(Hanumanasana)】ハヌマーナ(Hanuman)類人猿の形をしたインド神
スプタトゥリー【スプタ・トゥリヴィクラマアーサナ(Supta Trivikramasana)】スプタ(supta)眠る/トリビクラマ(trivikrama)3つのステップ
ディがアサナ【ディガーサナ(Digasana)】ディガー(diga)皿、1/4、方向、時間、空間
ウッティタトゥリ【ウッティタトゥリヴィクリマーサナ(Utthita Trivikrimasana)】ウッティタ(utthita)/トリビクラマ(trivikrama)3つのステップ
ナタラジャ【ナタラジャーサナ(Nata Rajasana)】ナタ(nata)踊り子/ラージャ(raja)王、支配者
ラージャカポタ【ラージャカポターサナ(Raja Kapotasana)】ラージャ(raja)王、支配者/カポタ(kapota)鳩
エーカパダラジャ【エーカパーダラージャカポターサナ(Eka-Pada Raja Kapotasana)】エーカ(eka)1/パーダ(pada)足/ラージャ(raja)王/カポタ(kapota)鳩

Finishing(仕上げのポーズ)

どのシリーズでも、最後に必ず行うシークエンスです。

うるドヴァダヌラアサナ【ウルドゥヴァ・ダヌラアサナ(Urdhva Dhanurasana)】ウールドヴァ(urdhva)上へ、上へ伸ばす/ダニュル(dhanur)弓
サランバサルヴァンガアサナ【サーランバ・サルヴァーンガアサナ(Salamba Sarvangasana)】サーランバ(salamba)支えられて/サルヴァ(sarva)全体の/アンガ(anga)体
ハラアサナ【ハラアサナ(Halasana)】ハラ(hala)鋤/ハスタ(hasta)手
カルナピダアサナ【カルナ・ピーダアサナ(Karna Pidasana)】カルナ(karna)耳/ピダー(pida)圧迫
ウルドヴァパドマアサナ【ウールドヴァ・パドマアサナ(Urdhva Padmasana)】ウールドヴァ(urdhva)上へ、上へ伸ばす/パドマ(padma)蓮
ピンダアサナ【ピンダアサナ(Pindasana)】ピンダ(pinda)胎児
マツヤアサナ【マツヤアサナ(Matsyasana)】マツヤ(matsya)魚
ウッターナパダアサナ【ウッターナ・パーダアサナ(Uttana Padasana)】ウッターン(uttan)入念に伸ばす/パダ(pada)足
シルシャアサナ【シルシャアサナ(Sirsasana)】シルシャ(sirsa)頭
バッダパドマアサナ【バッダ・パドマアサナ(Baddha Padmasana)】バッダ(baddha)拘束された/パドマ(padma)蓮
ヨガムドラ【ヨガ・ムドラー(Yoga Mudra)】ヨガ(yoga)ヨガの/ムドラー(mudra)形、ジャスチャー
バッダパドマアサナ【パドマアサナ(Padmasana)】パドマ(padma)蓮
ウトゥプルティヒ【ウトゥプルティヒ(Utplutih)*ッ(ut)強烈に
シャヴァアサナ【シャヴァアサナ(Savasana)*シャヴァ(sava)屍

*注)ウトゥプルティヒ・・・ユニークな(珍しい)名詞で正しい翻訳は不明。ポーズの形自体はトラーサナ(秤のポーズ)とも言われる。シャヴァアサナ・・・一般的にこの名称で定着しているが、実はシュリ・K・パッタビジョイスはシャヴァアサナとは呼ばず「レストポーズ」「Lie down」「Take rest」という言葉を使っていた。

Others(その他)

シークエンスの中で行なっているにも関わらず、シリーズのアサナおよびヴィンヤサとしては含まれていないもの。

サマスティティヒ【サマスティティヒ(samasthiti)】サマ(sama)均一な/スティティヒ(sthiti)安定した姿勢
ダンダアサナ【ダンダアサナ(Dandasana)】ダンダ(danda)杖
チャクラアサナ【チャクラアサナ(Chakrasana)】チャクラ(chakra)車輪

アシュタンガヨガのアサナ一覧のイラストを施したグッズを販売しています。良かったら見てみてくださいね!


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片鼻交互呼吸のやり方〜自律神経を整えたいなら鼻の穴を制御せよ!

突然ですが、みなさんは鼻の穴について考えたことがありますか?
顔のパーツの中でも目や口や耳に比べると、「鼻の穴?マイナーだな」とちょっと見下して(笑)いるのではないでしょうか?
だけど実は、この鼻の穴、人生を操っていると言っても過言ではないほど重要な役割を担っていたのです。今回は、その役割について、そして、それを片鼻交互呼吸によってコントロールする術をお伝えします。

病人の増加はアンバランスさが原因

ストレスの多い現代社会で、私たち現代人のほとんどは、幼少期の頃から常に活動することを強いられ、休息をとる時間も多くはありません。

心身の病を抱える人が増大しているのは、その忙しさの中で個人の心身や環境がアンバランスな状態になっていることが原因だろうと強く感じています。

何がアンバランスなのか、具体的な例をあげながら細かく説明していきたいと思います。


「二極」のバランス

私たちは、自然界、私たち自身、心の中、あらゆる場所に2つの相反する性質(二極性、二元性)を見ることができます。
例えば、陽と陰、ポジティブ思考とネガティブ思考、男と女、左脳と右脳、交感神経と副交感神経、肉体と精神、意識と無意識、生と死、、、など、色々ありますね。ヨギーにとって身近な「ハタヨガ」 という言葉も、サンスクリット語で「ha」は太陽、「ta」は月、という意味で、この二元性を表しています。

このようなものの二極間のバランスが悪い、つまりどちらかに極端に偏りすぎていると、調子が悪くなったり、心身における様々な病気を引き起こすのです。


もっとヨガ的な話をしますが、人間の身体にはピンガラーイダーと呼ばれる二つのエネルギーの流れがあります。

ピンガラー
動的、活動的、男性的、ポジティブ、陽のエネルギー、光、熱、太陽、蓄積、創造的、組織化、求心性、理性、識別的、論理的
イダー
受動的、女性的、ネガティブ、陰のエネルギー、暗い、冷たい、月、散乱、バラバラ、遠心性、リラックス、無意識、直感的、感情的

このイダーとピンガラーのバランスは、大抵の場合、どちらかに偏っています。しかし、ヨガのアーサナやプラーナヤーマ(調気法)など、様々な行法によって、そのバランスを取って調和させることができます。

そして最終的にその2つが一緒になって、内なる光、潜在能力、至福、真理を明かす、つまりヨガでいうとサマーディ(三昧)の状態を作り出すことができるのです。

ちょっとこれは上級者向けのマニアックな話なので、意味がわからなくても大丈夫です。

さて、自律神経(交感神経・副交感神経)のバランスが悪いと、不眠になったり消化器官の働きが悪くなったり心身に不調が起こる、というのは聞いたことがあるかもしれません。

しかもそれらの神経と脳、内分泌腺など、肉体のあらゆるものは繋がっているので、右脳と左脳の性質のバランス、ホルモン分泌などにも当然影響を与えます。


右脳と左脳のバランス

【左脳(ピンガラーと繋がっている)】
分析、言語的、一時的、部分的、明示的、議論、知性、論理、思考、活動的、発言、ポジティブ、数学、理性、法、客観性、デジタル
【右脳(イダーと繋がっている)】
理解、空間的、「いたるところ」、全体的、暗示的、経験、直観、感情、感覚、受動的、沈黙、ネガティブ、詩、神秘主義、芸術、主観性、アナログ

例えば、活動的でポジティブな傾向が強いが、落ち着きがない人は、ヨガを続けるうちに冷静さや落ち着きが出てきますし、逆に怠そうでいつもネガティブ、、、という人は、活発さが出てポジティブな思考もできるようになる。

また、「私って感覚派だから論理的思考ができないのよね〜」という人も、それができるようになるし、逆に、論理的思考でしか言葉を発することができない人が、理屈ではなく直観的なことを理解できるようになったりする。


このようにしてヨガを習慣的に続けていけば、自然と様々なバランスが整えられていくわけです。じゃあ具体的に何がどうなって整えられるのか。

さあ、ここでやっと登場するのが「鼻の穴」。これが実はヨガを行う上でとても重要なポイントとなるのです。

イダーとピンガラー、もしくは副交感神経と交感神経の活動は、およそ90分ごとのサイクルで自動的に入れ替わっています。

ですが、不健康な生活をしていたり、日々のストレスなどで、そのサイクルは不定期となり機能が低下し、病気を引き起こす原因となるのです。

“ルーマニアのブカレストの鼻咽喉の専門家であるI.N. ライゲ博士は、鼻中隔の歪みや偏向によって、片鼻のみに障害のある、ほとんど400人近い患者らを調査した。博士は89パーセントの患者らが左の鼻の孔を通じてのみ呼吸をし、慢性副鼻腔炎、中、内耳の感染症、嗅覚、聴覚、味覚の部分的、あるいは完全な損失、再発性の咽頭炎、喉頭炎、扁桃炎、慢性気管支炎といった特定の種類の呼吸の病の傾向があるのを見つけた。
また、左の鼻の孔(イダー)でばかり呼吸をする患者は、記憶喪失症、知的衰弱、頭痛、甲状腺機能亢進症、心不全、肝臓の機能の低下、胃炎、大腸炎、消化性潰瘍、便秘、またリビドー減退や卵巣の不規則などの性機能の諸問題といった、鼻からより遠い場所にある場所の幅広い不調和に罹る事が多く、逆に右の鼻の孔(ピンガラー)でばかり呼吸をしている患者らは、高血圧症に罹りやすいという。”

この研究結果からも明らかなように、実は左右のどちらで、そしてどんなバランスで呼吸をするのか、によって、心身の健康状態や思考が変わるというわけです。
いやぁ、ビックリですよね!

だから、ヨガは呼吸が一番大事、とか時間がなければ座って呼吸を整えるだけでもいいよ、とか言われるのですね。
さまざまな呼吸法がありますが、とりあえず私たちが行うのに最適な呼吸法は、片鼻交互呼吸(ナディショーダナーもしくはアヌローマヴィローマ)です。


片鼻交互呼吸のやり方

やり方を載せておきますので、是非やってみてくださいね!

<初心者向けの片鼻交互呼吸(ナディショーダナー)>

軽くあぐらを組んで座り(安樂座)、背筋をまっすぐにする。

右手の親指で右の鼻の孔(ピンガラー)を押さえて、息を左の鼻の孔(イダー)を通じて吸う。吸い切ったらそのまま可能な限り長く息を保ち、その後ゆっくりと力づくにはせずに(親指を離して)右の鼻の孔から息を吐きだす。

今度は〈薬指と小指で左の鼻の孔を押さえて〉右の鼻の孔から息を吸って、自らの力が許す限り息を止めてから、左の鼻より息を吐きだす。力づくではなく、ゆっくりと優しく行う。

この往復を1セットとし、最初は数回から始め、最終的に12回行う。

できれば、早朝の夜明け、昼、日の入りの時、そして夜中、など、1日に4回行う。

(シヴァ・サンヒターより)

<上級者向けの片鼻交互呼吸(アヌローマヴィローマ)>

上記を、手を使わずに意識だけで行う。

意識的に左の鼻の孔から吸って、右の鼻から息を出す。右の鼻の孔から吸って、左の鼻から吐く。これを1回として、4回行ったら、5回目では両方の鼻の孔で同時に息を出し入れし、息の通路が逆Vの字を形成すると想像する。

そして回数を100から0に向けて数える。

(100――左の鼻の孔から入息し、右の鼻の孔から出息する。右の鼻の孔から入息し、左の鼻の孔から出息する。 99――繰り返す。 98――繰り返す。 97――繰り返す。 96――両方の鼻の孔から同時に入息し、同時に出息する。という風に続けていく。)

※正確に数えるのは絶対的に必要であり、間違いが起きたら、100からまた実践をやり直さねばならない。呼吸を数えるのを維持するのは非常に重要であり、それ無しにはアヌローマヴィローマは多くの初心者には強力すぎる行法であり、彼らの意識を無意識へと引きずり込む。この行法の目的はアージュニャー チャクラを無意識、サイキックのレベルで刺激する事にあり、そのため意識の気づきは保持される必要がある。
(クンダリニー・タントラより引用)

今更ですが、環境ホルモンって知ってますか?

環境ホルモンとは「内分泌撹乱物質」「ホルモン作用撹乱物質」といって、私たちの身近な環境に蔓延する有害な化学物質のことですが、これがホルモンに似た作用をもたらすので略して「環境ホルモン」と呼ばれています。

天然ホルモンの種類

そもそもホルモンって何でしょうか?
焼肉に出てくるアレじゃないですよ!
ここで言う「ホルモン」は、生物の生命そのものや活動性の維持、成長と成熟および生殖機能を担う「情報伝達物質」です。
例えば、
成長ホルモン(成長促進など)
副腎皮質ホルモン(糖・脂質・蛋白代謝、抗炎症・抗アレルギー作用)
エストロゲン(女性ホルモン / 月経発来、動脈硬化抑制、骨吸収抑制、女性的性格形成)
テストステロン(男性ホルモン /生殖器官の成長、男性化、男性的性格形成)
甲状腺ホルモン(全身の細胞に働いてエネルギー代謝や成長発育を促進)
アドレナリン、ノルアドレナリン(血圧上昇作用、心臓賦活作用、糖・脂質代謝)
などがあります。

これらのホルモンが正常に作用しなければ、成長や生殖機能や生命の維持さえままならなくなります。
ホルモンは生き物にとって非常に重要な役割を担っているのです。
特に子宮内にいる胎児は、これらのホルモンから通常の何十倍もの影響を受けるといいます。胎児が子宮内で育ち5体満足で体外へ出るまでおよそ十月十日。それに間に合うように凄まじいスピードで成長していくのは、そのホルモンのおかげなのです。
さらに、人の赤ちゃんは、妊娠7ヶ月ごろにやっと性別が決まりますが、それは女性ホルモンと男性ホルモンの分泌が始まり、それぞれの分泌量によって、それに見合う生殖器が形成され性別が決まります。

ホルモン作用撹乱物質(環境ホルモン)とは

さて、ホルモンの作用を撹乱する物質ということですが、一体どういうことなのでしょうか?
実は、「ホルモン様(擬似)物質」ともいって、生殖のための性ホルモンや代謝をコントロールしている甲状腺ホルモンなどの受容体が、本来合体すべきホルモンと似たこの擬似物質と結びつき、その量を異常に増やしたり減らしたりして正常な働きを阻害してしまうという、何とも厄介なやつなのです・・・

このような危険な環境ホルモンとして認定されている化学物質には以下のようなものがあります。
・PCB(ポリ塩化ビフェニール)・・・主に可塑剤、塗料、溶剤などに含まれる物質の一つで、現在は製造・輸入ともに禁止されていますが、禁止前に作られた産業廃棄物などの問題は未だ残っています。(※1)
禁止となる大きなきっかけとなったのは、社会の教科書にも載っている昭和43年に起こったカネミ油症事件ですが、このときは食用油の製造過程でポリ塩化ビフェニールなどが混入し、その食用油を摂取した人やその胎児に障害などが西日本一帯で発生しました。その中でも衝撃的なのが、妊婦から真っ黒な胎児が生まれ、2週間後に死亡したという被害もあったそうです。
・殺虫剤DDT・・・これは戦後に農薬での使用が一気に増加した化学物質で、野生生物の大量死などが問題となり、世界各国で全面的に使用が禁止となりました。(※2)
・アルドリン、ディルドリン・・・有機塩素系の殺虫剤。POPs条約により製造、使用は原則禁止(※3)
・ダイオキシン・・・ゴミ処理場、廃棄物等から複数の化学物質が合わさって発生します。煙となって大気中を漂い遠くまで広がります。遠洋・輸入のマグロなどから相当濃度のダイオキシン類が検出。(※4)
・ビスフェノールA・・・缶詰やプラスチック容器などに使用され、食品に溶け出して体内に取り込まれる。(※5)
・揮発性有機化合物・・・常温常圧で大気中に容易に揮発する有機化学物質の総称(トルエンベンゼンフロン類ジクロロメタンなど)溶剤、燃料に使われる。
その他

※上記は製造中止・使用禁止となっているものが含まれていますが、この環境ホルモンは長期にわたって影響を受ける可能性があるため、参考までに挙げています。

そして、これらの環境ホルモンに暴露する(晒される)と、以下のようなことを引き起こす可能性が高くなるといわれています。

不妊症、生殖器異常、乳がん、前立腺癌、多動症、注意散漫といった子どもに見られる神経障害、野生生物の発達および生殖異常、生殖機能の低下、卵巣や精巣の萎縮、精子数の減少、免疫系や発育の抑制、子宮や輸卵管の奇形

特に、胎内で、あるいは母乳を介して母親から子供へ譲渡される有害物質はほんのわずかな量でもかなりの悪影響(具体的には、性発達障害、行動および生殖異常)をきたすという研究結果が出ています。
子宮内でのどの成長のタイミングで、どんな環境ホルモンに暴露したかで、結果は変わりますが、例えば、神経器官が作られるタイミングであれば、発達障害の可能性、生殖器形成のタイミングであれば、性同一性障害や不妊症、がん等の可能性が出てくるというわけです。

環境ホルモンへの対処法

環境ホルモンは、主に口・皮膚・呼吸などによって体内に取り込まれ、脂肪細胞に残留します。
それを踏まえて、日常生活を送る中で気をつけたいことを以下に挙げたいと思います。

春の山菜で化学物質をデトックス

・食品添加物を避ける
・無農薬野菜を選ぶ(またはよく洗い流して食べる)
・プラスチック製の食器やラップはなるべく避ける(使用するときは加熱しない)
・加工食品を避け、新鮮な食材を調理して食べる
・肉は脂肪(化学物質残留)部分を取り除く
・輸入缶詰やペットボトル飲料は避ける(内側に防腐剤などのコーティングがされている)
・妊娠中の女性や子どもは特にマグロやメカジキなど大きな魚を食べない(汚染された環境における食物連鎖では、大きい生物ほど毒性が濃縮されて危険)
・「パラベン」「オキシベンゾン」「トリクロサン」「香料」を含む化粧品や洗剤、柔軟剤、シャンプー、入浴剤、石鹸等、芳香剤、消臭剤、制汗剤の使用を避ける
・妊産婦や子どもの近くでの、ガーデニング農薬や殺虫剤、ペット用殺虫剤の使用を避ける
・新築・改築の家、新しい家具、カーペット、塗料などからの臭気を避ける
・「抗菌」製品、「ポリ塩化ビニール」製品、「防水スプレー」などは使わない


厳密に言えば、もっと気をつけなければいけないことはあるのでしょうが、とりあえずこれだけでも環境ホルモンからの影響を減らすことは十分できるはずです。
今や、この地球上に存在するかぎり、環境ホルモンに全く影響を受けない生物などいないといわれています。
それでもなお、子供達の未来に、ガスマスク着用が義務付けられるようなことは絶対に避けなければなりません。

この危機的状況を回避する方法

・自分はもちろん、子供達もが晒されている化学物質の正体を知ること
・そうした有害物質に現代科学はどう取り組んでいるのか?を知ること
ホルモン撹乱物質を作らないこと
すでに蔓延しているホルモン様汚染物質にできるだけ暴露しない様にすること

そのために不可欠なこと

1. 科学的研究
2. 企業による化学物質、製造過程、製品の見直しと政府による新たな環境政策
3. 各個人による家族ぐるみの自衛策
特に成長過程にある子供や妊婦をできるだけ化学物質にさらさない様に強く意識すべきだと思います。

というわけで、今回は、環境ホルモンについて、私が今学んでいることをシェアしました。
参考にした本は以下の通りです。興味のある方は是非是非、一緒に学んでいきましょう!

注釈

※1 環境省公式「PCBとは?なぜ処分が必要か?」http://pcb-soukishori.env.go.jp/about/pcb.html

※2 第二次世界大戦時、死体に集まるハエの駆除として使われたのが最初、戦後のシラミ対策にも使用。発展途上国ではマラリア対策で使用。

※3 厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/000578448.pdf

※4 廃棄物の焼却処理過程においての発生が一番多く、その他、金属精錬施設、自動車排ガス、たばこの煙などから発生するほか、山火事や火山活動などの自然現象などによっても発生する

※5 厚生労働省 ビスフェノールAについてのQ&A
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/kigu/topics/080707-1.html

香害を無くしたい!健康被害・精神疾患・環境、空気、土壌の汚染問題について考える

みなさんは香りの害と書いて香害(こうがい)という言葉を聞いたことがありますか?近年、欧米からの影響でとても香りのきつい商品が大量消費されています。そう、それは「柔軟剤」をはじめとする洗濯関連の商品です。実は、その使用されている香料に含まれる化学物質が、見えないところで多くの被害をもたらしているのですが、知らない方がまだまだ多い現状があります。私たちが開催しているヨガの対面クラスでも、香りの強いシャンプーや衣類を使用されている方がいらっしゃって、めまいを起こしそうになることもあるのです。今回は、その「香り」について少し触れてみたいと思います。

香り付き製品の罠

冒頭で述べたように、柔軟剤に代表される「香り付き製品」に悩んでいる方、気になる方、最近は増えてきているのではないでしょうか。

我が家は、山暮らしをしているということもあって、洗剤なしで洗濯や食器洗い、掃除をし、シャンプーは湯シャン、落ちない汚れには、セスキ炭酸ソーダや重曹、クエン酸などを使用するくらいで、そのほか一切の洗剤系商品を使っていません。消臭剤や消毒などももちろん不使用です。

それもあって、私たちの嗅覚は「人工香料」で麻痺した人とは異なり自然のあるがままなので、麻痺した人からすると、とても敏感な人のように見えているかもしれません。

しかしながら、嗅覚は人の五感の中で最も原始的な感覚です。

ほとんどの動物が、餌を見つけたり外敵の危険を知るのに、この嗅覚を頼りにしています。私たちも然り、ニオイによって食物の美味しさや安全性を感じます。また、安心できる匂い(赤ちゃんにとっての母乳の匂い、など)に幸福感を感じたり、精神状態にも強く影響を与えています。

ですが、強い人工香料による芳香を嗅ぎ続けることにより嗅覚は鈍感になります(嗅覚疲労)。

広告を鵜呑みにして悪い商品を良いものだと思い込み、さらに嗅覚疲労によって柔軟剤等の害に気づくことができずに、衣類に付着したり空気中を漂っている化学物質を日常的に吸い続けて、自分や周囲の健康を阻害しているのです。

香害問題に関する取り組み

さて、近年、国内外で香害をなくすための様々な活動が、少しずつですが行われています。

大河原雅子衆議院議員(立憲民主党)が、2月26日の国会予算委員会第四分科会で「香害」について、教育現場から変えていこうと、文科省へ質問と香り付き製品の使用自粛を要求してくださっています。

また、NHKやその他民法のニュース番組等でも取り上げられることが出てきました。

街中の人混みや満員電車が辛くて通学や通勤ができなくなってしまった方、それでもなんとか頑張ってらっしゃる方、訴えることができないペットや小さな子供達、そして、もちろん、こんなに害があるものと知らずに使い、それによって気づかないうちに健康被害を被っている人・・・。このままでは、あまりに不憫です。

私も人ごとではいられなくなり、声を上げていこう!と思うようになりました。

香害その他の環境問題に関する情報サイトリンク集

香害について詳しく知りたい方は、以下のページ等を参考にされてください。


パンフレット「STOP!香害ー香りに苦しんでいる人がいます」のご案内(ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議)

原因が香害だけでなくシックハウスや食品添加物等、様々な原因が元となる「化学物質過敏症」については、以下をご覧ください。

化学物質過敏症支援センター
洗剤のいらないお洗濯「洗濯マグちゃん」

「バガヴァッド・ギーター」〜ヨギーが読むべき聖典〜 第5章「正しい生き方」

ヨギー、特にアシュタンギーには是非いつか読んでもらいたい聖典「バガヴァッド・ギーター」とは、どんな物語なのか、一体どんなことをどんなふうに多くの人々に伝えようとしているのか、ということを、とってもわかりやすく解説してくれている上村勝彦さんの著書「バガヴァッド・ギーターの世界」を使って、紹介しています。

をまだ読んでいない方は、そちらからご覧ください。

クリシュナが語る「正しい生き方」とは

さて、ギーター第13章でクリシュナは、正しい生活とはどんなものか、その心得を列挙して説いています。

”慢心や偽善のないこと。不殺生、忍耐、廉直。
師匠に対する奉仕、清浄、堅い決意、自己抑制。”

  • 慢心・・・自分はこれだけのことをしている、、といった気持ちやそれを自慢したり、それに対する反応を他人に期待すること
  • 偽善・・・一見「純粋な目的」に見せながら、不純な動機や利害が隠れている宗教的行為や慈善事業などは有害とされる
  • 不殺生・・・傷つけないこと(身体的暴力、精神的暴力など)
  • 忍耐・・・様々な試練に耐えること
  • 廉直・・・自分の欲望のために嘘をつかない
  • 師匠への奉仕・・・古代インドにおいて師匠とは神に等しい絶対的存在であるため、どんな師匠であってもを尊敬しなければいけない
  • 清浄・・・身体の内側と外側、周囲の環境、心の中全てにおいて清らかであること
  • 堅い決意・・・決意したことを、強い意志を持って持続させること
  • 自己抑制・・・夜出歩かない、酒を飲まない、治安の悪い場所に行かない、自己抑制できない仲間とつるまない、なども含む

アシュタンガヨガやヨーガ・スートラを学んでいる方にはおなじみの「ヨガの八支則」と似ていますね。

「ヨーガ・スートラ」は、賢者パタンジャリが説いたヨガ思想を弟子たちがまとめてできた経典です。

そのヨーガ・スートラを翻訳・解説したさまざまな文献がありますが、ヨガの実践をしていない人、やっていても経験が浅い人がそれらを読解することは、なかなか難しいと思います。ですが、知ろうとすることが大切で、意味はわからなくてもとりあえずスートラに触れてみるということはしたほうがいいと思います。今はまだ理解できなくても、実践を続けていれば必ずそれを理解できる段階に辿り着くので、その時に、ああ、これはこういう意味だったんだ、と気づいたり、深く学ぶことができると思います。

「インテグラル・ヨーガ」という文献がとてもわかりやすくて良かったのでオススメです。

古代インドの古い経典に書かれていること全てが、現代に生きる私たちに当てはまる訳ではないのですが、道徳的に当然と思われるものがほとんどなので、理解しやすいかと思います。

さて、第14章〜18章については、難しい内容かつ馴染みが浅いので省略します。

第19章では「三つの構成要素(グナ)」について記載されていますが、この世にある全てのものは、三つの構成要素(純質、激質、暗質)によって構成されており、そのバランスによって、そのものの性質が決まると言われています。このグナについては、過去の記事(ヨガと食の関係)を参照してみてください。

”生命力、勇気、健康、幸福、喜びを増大させ、美味、油質で持続性があり、心地よい食べ物は純質な者に好まれる”

”過度に苦く、酸っぱく、塩辛く、(口などを)焼く、刺激性で、油気がなく、ヒリヒリし、苦痛と憂いと病気をもたらす食物は、激質的な者に好まれる。”

”新鮮でなく、味を失い、悪臭あり、前日に調理された、また食べ残しの、不浄の食べ物は、暗質的な者に好まれる”

ギーターでは、このような「好まれる」といった表現をされていますが、口にするものの性質がそのまま私たちの性質(人格)を決めているとも言えます。

栄養のバランスが取れた、和食のような純質で優しい食事をしていると、心が穏やかでまろやかになるでしょう。

塩気の多い居酒屋のような食事や、辛くて刺激の強い食べ物を毎日食べていたら、興奮したり怒りっぽくなったりします。

添加物だらけで製造から時間が経過したスーパーのお惣菜やコンビニ等の弁当を毎日のように食べていると、ダラダラ怠けやすい性質になっていきます。

もちろん、絶対に激質的な物や暗質的なものを食べてはいけないとは言いませんが、可能な限り、純質なものを口にするようにすれば、私たち自身の性質も純質なものと変わっていくことは間違いありません。これは実感として多くの方が証明しています。

食べ物については、とてもわかりやすい例だと思いますが、生活環境も同じです。

太陽が出ている間に活動し、暗くなれば休む、暗質な人たち、激質な人たちの中に入らない。

というようにすれば、どう考えても健康上や人間関係のトラブルが激減するはずです。

このような思想に従うことで、自ずと正しい生き方ができると、教えてくれています。

さて、「バガヴァッド・ギーター」〜ヨギーが読むべき聖典ということで、全5章に渡って「バガヴァッド・ギーター」を紹介する記事を書いてみました。いかがだったでしょうか?

現代社会に生きる私たちにとって、馴染みやすいと思われる内容のみを取り上げていますので、もしもっと深く知りたいなと思われた方は、今回参考にさせていただいた上村勝彦さんの著書「バガヴァッド・ギーターの世界」を是非読んでみてくださいね!

オススメの文献

 

子供にアシュタンガヨガを教えることについて

早いもので、私の娘、今春から小学生になります。

娘は夫と「小学生になったら、アシュタンガヨガを始めようね」って約束をしています。
そういうこともあって、最近子供がヨガを始めることについてよく考えるようになりました。
ヨガは「心身の健康と安定性、強さ、柔軟性などを養い、どのようなことが起きても冷静に客観的に対処できる」ようになるための練習です。

人生は車の運転と同じです。

運転者の心身が健康で、安全運転を心がけていれば、そうそう事故に遭うものではありません。

もちろん、理不尽な貰い事故のようなものもあるでしょうが、多くは脇見していたとか、イライラして荒い運転をしていたとか、ぼーっとしていたとか、居眠りしちゃったとか、最近よくニュースで見かける、持病があり運転中に気を失って大事故を起こす、とか・・・。
身体が健康でなく、心が安定しておらず、冷静ではない状態であることが原因の多くを占めています。

また、車の窓ガラスは心と同じで、いつも綺麗にしていなければ、どんどん汚れて、曇って、道や周囲の様子が全然見えません。見えなければ、不安で不安でまっすぐ進むことはできないし、見えないまま無謀に進めば壁に衝突したり、人を巻き込んで命に関わる大事故を起こします。
怖いですね。

でもこれって人生でも全く同じことが言えますね。
自分の生まれ育った環境や出会った人との関係性などによって形成された、他人と全く異なる心の癖や色眼鏡で、人と交流する訳なので、衝突しないわけがありません。

それに加えて、心身が健康でないと不安だし、冷静な判断や客観的な思考、集中力がないとなると、どう考えても上手に人生を歩いていける気がしません。

ヨガと出会って人生が変わった

私もヨガをまだ知らなかった20代後半までは、まさに汚れた窓ガラス(無知・迷妄)で無謀な運転(人生)を繰り返していましたよ。ですから、大事故をたくさん起こしましたし、人をたくさん傷つけてしまいました。なかなか自立できず、もうどのように生きていけばいいのか全くわかっていませんでした。

ですが、ヨガと出会い、車の窓ガラス(心)を自分で磨くことを覚えました。道が見え、周囲の状況が見え、安全運転の仕方がわかるようになりました。

心から、ヨガと出会えてよかったと思います。

理解できなくても大丈夫

経験が未熟な子供にそのようなことを言葉で伝えてもピンとこないでしょうし、難しいかもしれません。だけど、何も考えずにアーサナの実践をするだけで最初はいいのです。

子供の場合、まだ窓ガラスがほとんど汚れていないので、ちょっと拭けばピカピカになるのは早いですし、純粋であればあるほど、判断力や思考力が養われるスピードは早く、そこから先も自然と正しい道を選択するようになるので、親としても安心して見守っていられるはずです。

ヨガは「生き方そのもの」であり、「より良く生きる技術」でもあります。

呼吸とアーサナで、強くしなやかで健康な心身を育て、連続した動きを続けることで集中力を高めます。
そして自分のうちにある「神聖さ」を信じ、感謝する心を養います。

今はまだ意味がわからなくても良いから、是非子供たちに早いうちからヨガをしてもらいたい、と思います。

そんな娘がアシュタンガヨガを始めて半年、YouTubeチャンネル開設しました。お子さんのいる方、良かったら覗いてみてくださいね!

「バガヴァッド・ギーター」〜ヨギーが読むべき聖典〜 第4章「調和のとれた生活」

ヨギー、特にアシュタンギーには是非いつか読んでもらいたい聖典「バガヴァッド・ギーター」とは、どんな物語なのか、一体どんなことをどんなふうに多くの人々に伝えようとしているのか、ということを、とってもわかりやすく解説してくれている上村勝彦さんの著書「バガヴァッド・ギーターの世界」を使って、紹介しています。

「バガヴァッド・ギーター」〜ヨギーが読むべき聖典〜 序章
「バガヴァッド・ギーター」〜ヨギーが読むべき聖典〜 第1章
「バガヴァッド・ギーター」〜ヨギーが読むべき聖典〜 第2章「不滅の存在」
「バガヴァッド・ギーター」〜ヨギーが読むべき聖典〜 第3章「平等の境地」
をまだ読んでいない方は、そちらからご覧ください。

 

さて、前章の最後にお伝えした「ヨーガのもとに行為を行う」とは、具体的にどうすれば良いのでしょうか。

仕事や家庭を大切にし、社会的な義務を果たしながら、ヨーガの実践(アーサナ、呼吸、瞑想など)を日常的に行い、常に学びを深めようと努める(常修)ほか、自分に与えられた役割(行為)を、その結果に執着せずに行うということ。

そして、その行為は”絶対者に捧げるもの”でなければならないとされています。つまり、自分にとっての利益のためではなく、神に捧げものをする様な気持ちで行為を行いなさい、ということです。この辺りはちょっと難しい内容なので、詳しく知りたい方は、上村さん著の「バガヴァッド・ギーターの世界」で、ご確認いただければと思います。

そして、バガヴァッド・ギーターでは、具体的な生活の仕方についても言及しています。

それはズバリ『調和のとれた生活』をすることから始まります。

食べ過ぎる者にも、全く食べない者にも、睡眠を取り過ぎる者にも、不眠の者にも、ヨーガは不可能である。
節度を持って食べ、散策し、行為において節度を持って行動し、節度を持って睡眠し、目覚めている者に、苦を滅するヨーガが可能である。

ギーターで書かれていることは、意外と常識的です。

ゴータマ・ブッダは苦行は意味がないと悟って、断食や睡眠をとらない、などの苦行の一切をやめ、瞑想を行い解脱しました。

また、インドの伝統的な医学アーユルヴェーダでは、食べ過ぎはよくないが、極端な断食はするべきでないとしています。また、食後に散策することを勧めています。睡眠についても同様で、寝すぎも不眠もよくない、としています。

当然ですが、なんでも極端なことをすると、健康を害し体が衰弱するので、体力も気力も失います。

そんな状態でヨーガができるはずありませんから、節度を持って、調和のとれた生活をして、心身を健康に保つことが、「苦を滅するヨーガ」を実現する必須条件とされているのです。

この様にして、ヨーガという絶対の境地を目指す求道者は、そうではない苦行者や知識人や祭式を行うものよりも、優れているとされます。

ヨーガのもとに行為を行うことはつまり、心身を健康に保ち、調和のとれた平和な暮らしを送れる様に努めることとも言えますね。

病気もせず、対人トラブルもなく、精神も安定して、何かに縛られることなく自由な生き方ができる。これ以上幸せなことはありませんね。

次回は、ギーターの中でクリシュナが説く、「正しい生き方」について触れてみたいと思います。

「バガヴァッド・ギーター」〜ヨギーが読むべき聖典〜 第3章「平等の境地」

ヨギー、特にアシュタンギーには是非いつか読んでもらいたい聖典「バガヴァッド・ギーター」とは、どんな物語なのか、一体どんなことをどんなふうに多くの人々に伝えようとしているのか、ということを、とってもわかりやすく解説してくれている上村勝彦さんの著書「バガヴァッド・ギーターの世界」を使って、紹介しています。

「バガヴァッド・ギーター」〜ヨギーが読むべき聖典〜 序章
「バガヴァッド・ギーター」〜ヨギーが読むべき聖典〜 第1章
「バガヴァッド・ギーター」〜ヨギーが読むべき聖典〜 第2章「不滅の存在」
をまだ読んでいない方は、そちらからご覧ください。

 

そもそもインドでは、良い行為を行えば良い結果を生み、悪い行為を行えば悪い結果を生む、と考えられてきました。これを「カルマ」(漢訳仏典では「業(ごう)」)といいます。

初期仏教など、修行に励むために一般の社会を捨てることを勧めている宗教もあったようですが、ヒンドゥー教や「ギーター」においては、社会的な義務を果たすこと、全うすることを重要視しています。

しかしながら、社会的義務を果たすことによって、罪悪を犯すことになってしまう人も、中にはいます。

アルジュナのような戦士、軍人などは、戦いの相手を殺すことになるからです。

さて、自分は一体どうすれば良いのかを問う戦士アルジュナに、クリシュナはこう答えます。

苦楽、得失、勝敗を平等(同一)のものと見て、戦いに専心せよ。そうすれば罪悪を得ることはない。

この世の全てを、平等のものと見れば、行為の結果に縛られず、苦しむことがないというのです。

ギーターの中で非常に有名な句があります。

あなたの職務は行為そのものにある。決してその結果にはない。行為の結果を動機にしてはいけない。また、無為に執着してはならない。

無為に執着する、とは、例えば修行のために社会生活を捨てる、などの行為を指しています。ヒンドゥー教の考え方として、人は「学生期(勉学に励む)」「家長期(家庭を持つ)」「林住期(森に隠遁)」「遊行期(聖地巡礼)」という「四住期」を経ることが理想的な生涯とされるからです。

さて、「成功すれば果報がある」「失敗すれば悪い結果を招く」とあれこれ考えすぎて仕事に失敗してしまうことは、私たちの日常においてよくあることです。

後先のことを何も考えずその行為そのものに集中していれば、とても良い結果を得られるということも。

しかし、たとえそれを頭で理解していても、実際に結果を考えずに行為に専念するというのは、なかなか難しいというのも事実です。

では、どうすれば良いか?

クリシュナは、アルジュナに「ヨーガに拠り所を求めるべき」と説きます。

これまで、ヨガや瞑想を実践してこられた方は、このことがとてもよくわかると思います。

例えば、このポーズができた!と喜ぶ。このポーズができない・・・と落ち込む。このポーズがきつい!嫌だ。このポーズは楽だから好き。先生が見ているから気合が入る。誰も見ていないから楽をしよう。

と、いう風に、自分の行為や起こる現象に対して一喜一憂したり心を揺らすのではなく、どんな状況であっても常に一定の安定した心を保つ練習、それがヨガの実践ですよね。

つまり、私たちは、このヨガの実践において、平等の境地を目指しているわけですが、それは一体何のためか。

それは、不安定な心身に振り回されて苦しまないためです。

些細なことから大きな出来事に到るまで、何が起きても平静に、対処し、解決していく力を育てているのです。

執着を捨て、成功と不成功を平等(同一)のものと見て、ヨーガに立脚して諸々の行為をせよ。ヨーガは、平等の境地であると言われる。


「知性(ブッディ)の確立」=ヨーガの完成

クリシュナは、平等の境地に至る人は「知性(ブッディ)」が確立した人であり、心の最も真相の部分の働きにおいてもなお動じることはなく、結果に束縛されないと言います。

アルジュナは、それは具体的にどんな人なのか?クリシュナに問います。どのように語り、坐し、歩むのか、特徴を知りたい。と。

不幸において悩まず、幸福を切望することなく、愛執、恐怖、怒りを離れた人は、叡智が確立した聖者と言われる。

すべてのものに愛着なく、種々の善悪のものを得て、喜びも憎みもしない人、その人の智慧は確立している。

亀が頭や手足を全て収めるように感官の対象から感官を全て収める時、その人の智慧は確立している。

(人が感官の対象を思う時、それらに対する執着が生まれる。執着から欲望が生じ、欲望から怒りが生じる。怒りから、迷妄が生じ、迷妄から記憶の混乱が生じる。記憶の混乱から知性の喪失が生じ、知性の喪失から人は破滅する。)

人は誰でも、ヨーガのもとに、行動・行為することで、平等の境地に至り、知性を輝かせることができるのだと、だから、何も考えずにやりなさい、ということなのです。

では、一体どのようにして、ヨーガのもとに行動・行為に専心すれば良いのか、その具体的な方法について、次回は書きたいと思います。

「バガヴァッド・ギーター」〜ヨギーが読むべき聖典〜 第2章「不滅の存在」

みなさんこんにちは!

ヨギー、特にアシュタンギーには是非いつか読んでもらいたい聖典「バガヴァッド・ギーター」とは、どんな物語なのか、一体どんなことをどんなふうに多くの人々に伝えようとしているのか、ということを、とってもわかりやすく解説してくれている上村勝彦さんの著書「バガヴァッド・ギーターの世界」を使って、紹介しています。

「バガヴァッド・ギーター」〜ヨギーが読むべき聖典〜 序章「バガヴァッド・ギーター」〜ヨギーが読むべき聖典〜 第1章をまだ読んでいない方は、そちらからご覧ください。

 

さて、ここからはいよいよ賢者クリシュナがアルジュナに教え説く内容をみていきます。

「敵側にいる自分の親類や友人たちを殺してまで自分は生き延びたいとは思わない」と言ったアルジュナにクリシュナはこう答えます。

「賢者とは、死者についても生者についても嘆かないものだ」

それはなぜか?

「我々は、存在しなかったこともなく、存在しなくなることもない」

実は私たちは、永遠不滅の「主体」、生まれたり死んだりしない存在であって、ある一定期間、ある身体に入り込んで、ある時期をすぎると、その身体を捨ててまた別の身体に入るということを永遠に繰り返しているものである、というのです。

「個人の主体となるものは、その身体において少年期、青年期、老年期を経て、また別の身体を得る」

ここでの主体というのは、いわゆる霊魂みたいなもののことです。

その霊魂が、ある肉体に入り込んで(生命誕生)、少年期、青年期、老年期を経て、やがてその肉体が死に至る時、主体である霊魂は、その肉体を脱いで別の肉体へと入り、また同じように、「人生」を歩む。

それを繰り返すことを「輪廻」と言います。

この「輪廻」という思想は仏教にも取り入れられているので、日本人であれば馴染みのある話かなと思います。

「しかしながら物質との接触は寒暑、苦楽をもたらし、来たりては去り無常であるので、それに耐えよ」

そして、肉体を持つ限り、物質との接触は避けられず、寒暑や苦楽を体験することになるし、生まれれば必ず死ぬわけなので、私たち生きとし生けるものは全てそれに耐えるしかない。ということなのです。

クリシュナは、肉体は滅んでも個人の主体は常に存在し不滅であるから、この戦いにおいて彼(相手)が死んでも、彼の主体は存在し続ける、だから嘆く必要はない、と言っています。

生き物は、輪廻の道理によって生死を繰り返しているのであって、どのような死に方をするかも輪廻の道理によるわけで、そのような不可避のことに嘆く必要はない。

だから、たとえアルジュナが相手を攻撃することで、相手が死に至るとしてもそれはそういう輪廻の道理によるものだと。

でもアルジュナとしては、人を殺すことは悪いことであって、悪いことをすれば、その罪は消えない、と恐れます。

それでは、ギーターは人殺しも戦争も良しとしているのではないか?という疑問も湧いてきますね。

でも、決して人殺しや戦争をここで勧めているのではありません。

ギーターでは一般的な道徳を守るべきだということも説いていますので、これはあくまでこの状況においての表現であることを誤解なきように。

日常的なレベルで「生」も「死」も同じだと言っているのではなく、ある非常に高い境地に達したときにそれらは同じものになり全てが平等になるということなのです。

しかも「戦うことが義務」である、アルジュナのような戦士が、戦地で、自分の恐れや悲しみという感情に振り回され、自分の義務を放棄することは、かえって罪悪を生むだけでなく、不名誉なことだと人々に語り継がれ、結局は苦しみが大きくなる、だから戦うべきだとクリシュナは言います。

さあ、追い込まれたアルジュナ、一体どうすればよいのでしょうか?

その答えは、次回またお話しいたします。

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「バガヴァッド・ギーター」〜ヨギーが読むべき聖典〜 第1章

さて、「バガヴァッド・ギーター」が、インド人にとってどんなものか、そして日本人にとっても実は馴染みやすそうなものだということはおわかりいただけたのではないでしょうか?

「バガヴァッド・ギーター」〜ヨギーが読むべき聖典〜 序章はこちらからお読みください。

バガヴァッド・ギーターは、世界最大の叙事詩「マハーバーラタ」の一編で、舞台は親族間で起こった大戦争でしたね。

「マハーバーラタ」は、全体的に「時間」「死神」「運命」などを表す言葉「カーラ」に支配される人間の虚しさを軸として、おびただしい数の物語や神話、伝説が盛り込まれています。

そしてその中の一編「バガヴァッド・ギーター」には、

この世に生まれたからには、たとえどのような行為であっても、自分に定められた行為に専心すること

でそのような苦悩を超越できるのだ、というような哲学的宗教的なことが書かれています。

ギーターは約二千年間にわたり、インドの知識人に計り知れない影響を与えました。

そしてフランス語や英語、ドイツ語などで書かれた翻訳、研究書、紹介書などもおびただしい数になり、インド国外でも高く評価され、多くの芸術家や文学者からも愛されてきました。

ギーターは、ヨーロッパなどではそれほど影響力のあるものなのですが、残念ながら日本ではインドの文化や宗教に関心がある人にしか知られていないのが現状です。

ということで、「バガヴァッド・ギーター」とは、どんな物語なのか、一体どんなことをどんなふうに多くの人々に伝えようとしているのか、ということを、とってもわかりやすく解説してくれている上村勝彦さんの著書「バガヴァッド・ギーターの世界」を使って、紹介しています。

 

今回は、バガヴァッド・ギーターの大まかな内容や物語の流れについて、見ていきます。

バラタという王がいて、そこから子孫ができるんですが、次第に王位継承問題や権力争いが起きて、親族間で領土をめぐり戦争になるところからバガヴァッド・ギーターの物語は始まります。

いよいよ合戦が始まり、争っている二つの軍の一方「パーンダヴァ」に属するアルジュナという戦士が、戦うべき敵軍を見渡したとき、そこに自分の親類や友人や自分の師と仰ぐ人たちが大勢立っているのを見て、嘆き悲しみ心乱され、弓矢を捨てて戦車の座席に座り込みます。

そこで御者を務めていた親友でもある賢者クリシュナ(実は最高神の化身という設定)は、心の弱さを捨てて戦えと励ましますが、敵側にいる自分の親類や友人たちを殺してまで自分は生き延びたいとは思わない、戦えない、と告げながらも、どうか迷っている自分に教え導いて欲しいとクリシュナにお願いします。

そこから、クリシュナがアルジュナに、様々なことを教え説いていくのですが、それがまさに『ヨギー』としての生き方やそういう生き方をするとどうなるのか・・・、というような、私たちアシュタンギーが追求していくべきことなのです。

だから、アシュタンガヨガを学ぶ人は、このバガヴァッド・ギーターを読むことを勧められるわけなんですね。

ちなみにこの中には、日本の文化や社会で現代に生きる私たちにはちょっとピンとこない内容もありますし、半分は瞑想の実践を行う上級者向けの内容でもあるので、そこは省いて、アシュタンガヨガの初級者にとって、特に知っておくと良いと思える内容のものをピックアップして、ご紹介したいと思います。

  • 不滅の存在(p37~)
  • 平等の境地(p49〜、p121~)
  • 調和のとれた生活(p121~)
  • 瞑想の実践(p109〜)
  • 正しい生き方(p207〜)
  • 三つの構成要素(グナ)(p246~)

こういったことを、賢者クリシュナはアルジュナに教え説いていきます。

その結果、最終的にアルジュナの迷いは消え、激戦ののちアルジュナ側の軍の勝利に終わりました。
ということです。

さあ、いよいよ次回からは、クリシュナが説いた内容についてその項目ごとに、紹介します。