時間差でのご報告となってしまいましたが、昨年12月から1月の渡印中に、シャラート・グルジよりオーソライゼーションをいただきました。
※シャラート・グルジは、現在アシュタンガヨガの総本山であるSYC(Sharath Yoga Centre)のディレクターであり、創始者(シュリ.K.パタビジョイス氏)の孫です。
今回は、そのご報告とオーソライゼーションについて、お話させていただこうと思います。
オーソライゼーション(正式指導者)とは?
日本では一般的に「アシュタンガヨが正式指導者」や「オーソライズドティーチャー」などと呼ばれていて、簡単に言うと、シャラート・グルジから指導することを正式に許可された。ということになります。
オーソライゼーションにはレベルがあり、レベル1であれば指導して良いのはプライマリーシリーズまで、レベル2の場合はインターミディエイトシリーズまでというのが証書に記載されます。(本人がグルジから授けられたラストポーズまでを教えて良い。)
私の場合は「Full Intermediate」と記載されていますが、私が許可されているのは「マユラーサナ(Mayurasana)」までです。
また、オーソライゼーションは創始者の直系であるシャラート・グルジの「SYC」と、創始者の娘であるR.サラスワティ.ジョイス氏の「Kpjay shala」でしか発行されません。(それぞれのオーソライゼーションは全くの別物です。)
なお、私はSYCにしか通ったことがなく、今回オーソライゼーションをいただいたのもSYCでシャラート・グルジからですので、こちらの記事で記載している内容はについては、SYCでの話という前提になります。
SYCの公式サイトによると、昨シーズンまでに認定を受けている指導者は世界で862名、日本では41名いらっしゃるようです。(2023年12月時点)
そして、公式に認定を受けることにより、SYCの規定の範囲内で活動することを要求されます。
例えば、週6日、午前中、伝統的なマイソールスタイルでの指導をしなければならない。SYCの承認なしにWSやティーチャーズトレーニングは行わない等々。その他、運営に関して常識の範囲ではありますが、守るべき規定が具体的に定められています。
とはいえ、自分たちの生活がまず第一。無理のない範囲で遵守する努力をするしかありません。
オーソライゼーションされるための条件について
詳細な条件は明示されてませんが、SYCの公式サイトには以下のように記載されています。
シャラート・グルジからアシュタンガヨガを教える許可を得るには、学生はシャラに来て、各訪問で少なくとも2ヶ月間、少なくとも3回連続して彼と一緒に学ぶ必要があり、合計6ヶ月です。シャラート・グルジとの必要な6ヶ月間の練習を完了すると、学生は承認を申請する資格があります。(SYC公式ホームページより抜粋したものを直訳しています)
公開されている情報としてはこれだけです。
巷では、どのポーズまでもらうと認定されるなど、様々な条件が生徒間でまことしやかに噂されていますが、実際のところはわかりません。3回目でいただく方が多いようですが、最近でも7回目?でいただいたという方もいらっしゃいます。
ちなみに私は2020年1月に1ヶ月、2023年1月〜2月の2ヶ月、2023年12年〜2024年1月にSYCに通いましたので、連続ではなく3回、合計5ヶ月間になりますので、上記の条件をクリアしていませんが、もちろんグルジにもそれはお伝えしています。
いずれにしても、ポーズの進行度合いや回数などの画一的な条件ではなく、グルジがシャラで日々の練習を見て接する中で、個別に判断しているように私は感じています。
現地で親しくしていただいていたグルジをよく知る方は、オーソライゼーションが欲しいが故に、それ目的でシャラに通っているような生徒をグルジはオーソライゼーションしないと言ってました。
もし私から、オーソライゼーションされることを目指してSYCに通われる方にアドバイスが出来るとしたら、現地ではそのことを考えず、ひたすら自分自身と向き合い、シャラでの練習にひたすら集中することをお勧めします。
所信表明とご挨拶
毎度のことではありますが、今回の二ヶ月間ではこれまで以上に色々なことに気付かされました。
シャラでの練習中も様々な煩悩があちらこちらから湧き出てきて、「今この瞬間」に集中することの難しさを思い知らされ、愕然とすることもありました。しかし、これがありのままの自分、本当にまだまだです。
今回、グルジからオーソライゼーションされた時も、目指してきた目標の一つが達成できたことによる喜びが大きかったですが、後からプレッシャーのようなものが込み上げてきました。
アシュタンガヨガ正式指導者という肩書きを公表して活動することは、当然ながらその責任を伴います。
そう考えると、未熟が故に苦労は絶えないと思いますが、それもまた乗り越えるべき試練であり、指導者としてよりいっそう学びを深める良い機会になると信じ、覚悟をもってありがたく受け入れました。
これからはアシュタンガヨガ正式指導者として、このインドでの学びを一人でも多くの方に還元していく所存です。
どうぞ皆さま、これからもよろしくお願いいたいます。
最後に、、インドという遠く離れた場所に毎回一緒に来てくれた夫と娘、毎回快く送り出してくれた生徒の皆さん、留守中に家や娘のことでサポートしてくれた南畑の仲間や学校関係者の皆さん、皆さんのお陰で私はヨガに邁進することができています。いつも本当にありがとうございます。
これからもどうぞ私たちを温かく見守っていただけましたら幸いです。