失敗しないヨガラグ選び3つのポイント!オススメのヨガラグ紹介

梅雨真っ盛りですね。ジメジメと湿気が多く、ジッとしていても汗がじんわり滲んでくる季節です。ヨガの練習でも汗をたくさんかくのでデットクスに良い季節と言ってもいいかもしれません。

しかし、汗がボタボタとマットに落ちて、滑りやすくなるし、、とにかく汗が気になりますよね。。

そんな時に役立つのがいわゆる「ヨガラグ」ですが、、

私が最初に購入したヨガラグは失敗でした。。

というわけで、今回は皆さんが私と同じ失敗をしないように、ヨガラグ選びについてお話したいと思います。

そもそもヨガラグは必要?

ヨガラグはマットの上に重ねて敷くタオルのようなもので、「絶対に必要?』と言われたら、そんなことはありませんが、確実にあったほうが安全ですし練習に集中ができます。もちろん私も愛用しています。

特にアシュタンガヨガのように運動量の多いヨガは、暑い時期になるとボタボタと汗がマットに垂れて、手や足が滑りやすくなります。また、ヨガマットは汗を吸収しませんので、マットの上に汗が溜まり、練習に頻繁にタオルで拭くことになくなります。

ヨガラグはマットの上に敷くことで「素早く汗を吸収して」それらの問題を全て解決してくれます。

また、夏場だけではなく、冬場の冷たくなったマットの上に敷けば、マットの冷たさを和らげてくれるし、座ったり寝転んだりしたときに冷えたマットが身体に触れて「ヒヤッ」とすることもなくなるので、実は一年中活躍してたりします。

結論、あるとめちゃくちゃ役に立ちます。

ヨガラグ選び3つのポイント

大きく分けるとこの3つです。

吸水性 滑り止め 長さ

ちなみに私が最終的にたどり着いたオススメのヨガラグはこちらです。(後ほど詳しく紹介します)

では、この3つについて詳しく見ていきましょう。

1.素材(吸水性と速乾性)

そりゃそうでしょ、という感じですが、吸水性の良い素材といえばやはり綿、、、だけど綿は乾きが悪いですよね。それに濡れた時の重さも気になります。

となると、やはり速乾性に優れた合成繊維や化学繊維ですね。その中でも吸水性が高いものがオススメです。しかし、今の環境保護を考えると「化繊はちょっとなあ、、、」と敬遠される方もいらっしゃるかもしれません。ところが今はリサイクル素材を使ったヨガラグもあるので心配しなくても大丈夫です。

2.滑り止めは必須

これホントに重要です。ラグの裏側に、滑り止めがついていればラグがズレたりよれたりし難いので、必ず滑り止めがついているものを選びましょう。シリコン製の小さな粒々が全体的についているものが一般的ですが、それがついていても安価なものはあまり効かないものもあるので気をつけましょう。

3.長さが盲点

実は、この長さが盲点で、これに気づいていない人がほとんどです。おそらくほとんどの人が自分が使用しているマットと同じぐらいの長さを選んでいます。

しかし、実際は自分が使用しているマットよりも長いヨガラグを選ぶのがベストです。

なぜなら、いくら優秀な滑り止めがついていたとしても、端からペロッとめくれたりするからです。その点、マットよりも長いヨガラグなら、両端をマットの下に折り込むことができるので、めくれることはありませんし、バチっと固定できるので、ズレることもほとんどありません。

実際に私も、以前はマットと同じぐらいの長さのラグを使用していたのですが、ちょっと足に当たったくらいでペロンとめくれてしまって、使わないほうがマシというぐらいストレスを感じてました。

以上、3つのポイントをお伝えしましたが、これらを重視して、ネットのレビューなどをよく見れば、大きな失敗はまずないと思います。

オススメのヨガラグ

最後に、先ほどの3つポイントを全てしっかりと満たしてくれた、現在私が愛用しているヨガラグを紹介させてください。

オススメはズバリ、マンドゥカ(Manduka)のヨガラグ、「YOGITOES」スキッドレスマットのロング(200cm)です。

このヨガラグはそもそもアシュタンガヨガなどパワー系のヨガをされる方のために考案されたものなので、その安定感たるや、という感じです。

裏側には特許取得のシリコン製の粒「スキッドレステクノロジー」が施されていて、マットにピタッとくっついてラグが滑ることはありません。

ラグ表面に接する手のひらや足の裏は、ラグ生地が汗などで湿っているほどグリップ力が増すので(逆に乾いていると若干滑ります)、手汗をかきやすい人も安心です。

さらに生地素材は廃ペットボトルを原料としたリサイクルポリエステルを50%使用しており、スキッドレスマット1枚で11本のペットボトルがリサイクルされるそうです。環境にもしっかりと配慮されていて嬉しいですね。

ポイントは「ロング」

そして何と言っても、200cmという長さ。(「YOGITOES」スキッドレスマットの通常サイズは180cmです)

私はマンドゥカのブラックマット(180cm)を使っていますが、「YOGITOES」スキッドレスマットのロングなら前後10cmずつマット下に折り込めるのでバッチリです。

ちなみに私の知る限りは、200cmという長さのヨガラグはマンドゥカ以外で見たことがありません。おそらくメーカーも折り込んで使うということは想定していないのではないかと思います。実際にこの200cmのヨガラグは、200cmのマット用という位置付けのようです。

一生物と思って選ベばOK

というわけで、私の中では「YOGITOES」スキッドレスマットのロング一択という感じですが、やっぱりいいものは安くはありません。

しかし、マンドゥカのブラックマット(proマット)もそうですが、このヨガラグも耐久性に優れているので、一生物と思って購入すれば、買い替える必要もないので、結果的に経済的な買い物になると思います。

良いヨガラグが見つかりますように。

アシュタンガヨガをすると怒りっぽくなるの?

もうかれこれ10年ほど前、私がまだ初心者だった頃のことです。あるアシュタンガヨガの先生が、「アシュタンガヨガは、その独自の呼吸法で体の中に”火”(エネルギー)を起こすので、怒りの感情が出やすくなる」と言いました。

「みんなもそうじゃない?」と聞かれ、同感した方もいらっしゃいましたが「う〜ん、そうかな〜?」と首をかしげる方もおり、さまざまな反応が見受けられました。

その様子を見て先生が「あれ?おかしいな。みんな、ちゃんと練習してるの?」と、笑っていました。

そして、先生が体験したアメリカのヨガスタジオでのピリピリした雰囲気、他の生徒さんや先生同士の険悪な雰囲気、他人に対して、ちょっとしたことで怒りが生じ怒鳴り散らした経験を、おもしろおかしくお話ししてくださいました。

ここまでの話を聞くと、
「アシュタンガヨガってなんのためにするの?」
「怒りっぽくなるんだったらしない方がいいんじゃない?」
「ヨガってそもそも穏やかな心を目指すものでしょう?」
と思うのではないでしょうか。今回は、このアシュタンガヨガが持つ性質についてシェアしたいと思います。

「火(エネルギー)」が自分の意識や感情を強くする

それからしばらくして、たまたま昔のヨガ雑誌を引っ張りだして見ているとこんな記事がありました。


(2006年11月10日発行 Yogini vol.9より)

「そのために必要なこと不要なこと」
アシュタンガヨガの練習、特に太陽礼拝のポーズは、太陽に向かって呼吸をしながら体を動かすことで、体内にたくさんのエネルギーが作り出されます。
エネルギーというのは、自分の意識の方向に流れるという性質があるので、普段から怒りっぽい人だともっと怒りっぽくなるし、物欲やお金に囚われている人はさらにその傾向が強くなります。つまり、アーサナの練習をすると良くも悪くも自分のマインドの通りに物事が運ぶようになるので、どういう意識でいるかがとても大切。その方向性を教えてくれるのが*ヤマとニヤマです。
ただ、このような仕組みは、アーサナの練習を通して体感できることなので、いまの時点で理解できなくて当然。頭でっかちになると良くないので、むしろ考えすぎずにまずは朝起きたら淡々とアーサナの練習をしましょう。

*ヤマとニヤマ・・・ヨガの八支則のうちの最初の2つ。ヤマは「禁戒」でやってはいけないこと、ニヤマは「勧戒」でやったほうがいいこと。


私はここで、腑に落ちました。あの先生の話を聞いたとき「怒りが生じる」ことにそれほど同感できなかった人は、同感できる人に比べて持っている怒りの感情が少ないだけなのだろう、と。要するにこれは、自分の中に作り出されたエネルギーが、怒りという感情に限らず、その時の自分の意識や普段から現れやすい感情をパワーアップさせて表面にあふれさせているということなのです。

なので、別の感情や性質(嫉妬、ケチ、プライドが高い、物欲・・・etc)の方が強ければそちらが表面化しやすくなっているのでしょう。

ネガティブマインドを燃やして浄化する

そういえば、先生はこうもおっしゃっていました。「アシュタンガヨガは、体の中に「火(エネルギー)」をおこして、ネガティブな意識や感情をどんどん燃やして、そして最後には浄化されるシステム。つまり最終的には、ネガティブな感情が生じにくい穏やかな心を持てるようになる。

ちなみに「浄化」というのは、自分の内面にしっかりと向き合って、散らかった感情を片付けて整理整頓したり、右往左往して迷っている意識を向けるべきところへ向けるという意味です。もちろんマインド面だけでなく、肉体面(血液、筋肉、内臓、など)の浄化も同時に行われます。

ネガティブな性格で、感情の波が大きくて辛い、、、という方も多いと思います。「一体何が自分を苦しめているのかさえわからない」混乱状態に陥ったりするかもしれません。

だけれども、アーサナの実践をしているだけで、自分を苦しめているネガティブマインドを1つ1つ表面化させて、その都度それが自動的に消されていくなら、とってもわかりやすいし、単純というか簡単そうですよね。

長年ヨガの実践を正しく真剣にやっている人を見れば一目瞭然。シンプルで迷いがなく、いつもスッキリして幸福そうですよね。そういう人でも最初からそうではなかったと思いますよ。もちろん、生まれたときから聖人君子のような人も稀にいますが、だいたいがそうではありません。正しく真剣に続けていれば、誰でもそうなれるのです。

普段の意識の持ち方が重要

普段の意識や自分の感情の性質が「その先」を決めるわけだから、気をつけなければいけないな、と思います。どれだけ浄化作業をやっていても、新たにネガティブマインドを生みだしていてはキリがありません。ですから、普段の生活や人間関係、様々な環境を整えていくことも、とても大切です。

そのために、ヨガの八支則には「ヤマ(禁戒)」「ニヤマ(勧戒)」というものがあり、ヨギーはそれを守ろうとするのです。ヨガの実践に本気で取り組むのであれば、必ずアーサナの練習だけではなく、ヨーガ・スートラというヨガの経典を読みなさい、と言われます。何も考えずにアーサナの実践だけやっているのと、ヨガというものの本質を知り、正しい知識と意識を持ちながら実践を続けるのとは、雲泥の差です。

「ヨーガ・スートラ」というのは、賢者パタンジャリが説いたヨガ思想を弟子たちがまとめてできた経典です。

そのヨーガ・スートラを翻訳・解説したさまざまな文献がありますが、ヨガの実践をしていない人、やっていても経験が浅い人がそれらを読解することはなかなか難しいと思います。ですが知ろうとすることが大切で、意味はわからなくてもとりあえずスートラに触れてみるということはしたほうがいいと思います。今はまだ理解できなくても、実践を続けていれば必ずそれを理解できる段階に辿り着くので、その時に「ああ、これはこういう意味だったんだ」と気づいたり、深く学ぶことができると思います。

もちろん、知識だけではダメです。アーサナの実践を日々行うことが必須条件ですよ^^

「インテグラル・ヨーガ」という文献がとてもわかりやすくて良かったのでオススメです。

ドリシュティ(視点)がもたらす効果

アシュタンガヨガでは、1つ1つの動きに対して、定める視点が決まっています

掌を合わせて頭上高く腕を伸ばした時には、その親指に視点を定め、両手を床に着いて肘を伸ばし、前方に頭を持ち上げた時には眉間に視点を定める、といったようにです。

何故いちいち視点が決まっているのか、気になりませんか?実はドリシュティというのはとても重要なテクニックなのですが、今回は、初心者の頃はなかなか覚えられない、忘れちゃう・・・と結構おろそかにしがちな「ドリシュティ」についてシェアしたいと思います。

ドリシュティの種類

瞑想などでは、ある一点を「凝視」する方法もあるのですが、アシュタンガヨガにおいては、そこまで力んで凝視しなくても良いです。できるだけリラックスして一点を見つめましょう。

  • ナサグライ<Nasagre>(鼻先)
  • ブローマディヤ<Brumadhye>(眉間)
  • ナビ・チャクラ<Nabhi Chakra>(へそ)
  • ハスタグライ<Hastagre>(手)
  • パダヨラグライ<Padayoragre>(つま先)
  • パールシュヴァ<Parshva>(右側)
  • パールシュヴァ<Parshva>(左側)
  • アングスタ・マ・ディヤイ<Angushthamadhye>(親指)
  • ウールドゥヴァ<Urdhva>(上方)

ドリシュティの効果

一般的に、自分の内側に意識を向け集中力を高めたり、また、外側に意識を向けたときは外界とのバランスを保つ練習をすることができると言われています。

また、目や鼻の周りには、消化器系をコントロールする経絡のうち、いくつかが集中しており、眼球を鼻の先端や眉間に向けて動かし、視点を定めることで、消化器系を刺激し活性化させることができます。

鍼灸・経絡、中国医学から見るドリシュティ

中国の医学、鍼灸・経絡というものがありますが、実はこれがヨガととても深い関わりがあるのです。

例えば、ナディと呼ばれるエネルギーの「流れ」は、鍼灸でいうと「経絡」と同じもので、プラナと呼ばれる「生命エネルギー」は「気」と同じものだと考えられます。

ヨガでは、脊椎に沿って、主にスシュムナー、イダー、ピンガラーというエネルギー経路があり、チャクラというエネルギーセンターを通して各器官に広がり全身に影響を与えます。

鍼灸でも、気が井穴(せいけつ)と呼ばれる指先にある始点から体液や脊髄の髄液などに混じって各臓器にエネルギーを与えながら全身の経絡を巡り、また井穴に戻ります。

また、手首や足首などに、12の原穴(げんけつ)という、いわゆるツボがあり、五臓六腑に病気があるときは、その原穴のどれかに反応があります。

【五臓】・・・肺臓、心臓、肝臓、脾臓、腎臓

【六腑】・・・胃、大腸、小腸、膀胱、*三焦、胆臓

*三焦とは、気を送る経絡のことで、「焦」は熱やエネルギーのこと

鍼灸の治療では、異常な箇所と密接な関係にある体表部分、一見するとなぜこんなところに?というような部分に鍼の刺激を与える事により、気の巡りをよくしてバランスを整えることができます。

ヨガにおいては、呼吸とともに体内のプラナの流れをよくし、血管、神経系、エネルギー経路などを通じて肉体に供給し、全体のバランスをとりながら問題のある箇所を活性し機能を改善します。

ちなみにアシュタンガヨガのプライマリーシリーズはヨガ・チキッツァ(ヨガセラピー)と呼ばれ、治療を目的としたシリーズです。どんなことをするかというと、例えば「眉間に視点を定めながら、下腹部に向かってエネルギーを流す意識を持って呼吸」をします。

これを中国の鍼灸医学で置き換えると、決まった箇所に視点を置くこと鍼や灸を施す場所とし、呼吸によってエネルギーを与える場所機能改善したい場所とすれば、なるほど、アシュタンガヨガは鍼や灸の代わりに呼吸と視点によって治療をしていると考えられるのではないでしょうか?

また、手や足の指を動かしたり、手首や足首、肘や膝、肩や股関節などの関節を動かし、気の流れをよくすることで、五臓の病気を治せると「*黄帝内経霊枢(こうていだいけいれいすう)」という中国最古の医学書にも書かれています。それら関節の回転運動や屈伸運動をするだけで病気を治せる、というのです。ヨガのアーサナの実践は、関節はもちろん内臓も含め全身をくまなく動かす運動であるという点でも治療の効果に合点がいきますね。

*黄帝内経霊枢・・・紀元前200年頃(前漢)から220年(後漢)の頃にかけて編幕されたと推定される、中国最古の医学書

こうして考えると、ドリシュティは重要なテクニックだというのが益々よくわかります。私も実戦を重ねるにつれ、その効果を実感しています。ある視点をジッと見ていながらも、そこを見ていない、つまり意識は腹部や骨盤底などのバンダに集中しているのです。そうしていると身体は嘘のように軽く、自由になります。そして体内が活性化しているのを感じます。皆さんは、いかがですか?まだ体験していない方は是非是非ドリシュティを実践してみてください。

今回の記事の参考にした文献は、本山博氏の著書「密教ヨーガ」です。

私が生まれた年に発行された書籍なのでかなり古いのですが、本山博氏は結構凄い方です。

かなりマニアックで一般大衆向きではありません。ヨガマニアにお勧めです。笑

また、プライマリーシリーズの各アーサナのドリシュティをまとめた記事はこちらからご覧ください。

アーサナ別ドリシュティ(視点)一覧

アシュタンガヨガの成り立ちと発展

インドには伝統的なヨガがいくつかありますが、いずれも古いヨガの経典に書かれているものだったり、それを元に現代人が解釈を加えて作られたものだったりします。

私たちが日々実践し、みなさんにお伝えしている「アシュタンガ・ヨガ」もそれら伝統的なヨガの一つで、「ヨガ・コールンタ」という古い経典がベースになっています。

今回は、アシュタンガ・ヨガがどのようにして成り立ち、発展してきたのか、アシュタンガヨガの生みの親シュリ・K・パタビジョイス氏の著書「ヨガ・マーラ」の序文を元にお伝えしたいと思います。
※マーラ…サンスクリット語で「花冠」

アシュタンガ・ヨガの生みの親

アシュタンガヨガは、全てのアーサナ(ポーズ)の順番が決まっていたり、ポーズに伴う目線や呼吸のタイミングや動きの全てが、細かく決められていることが特徴なのですが、そのようなルールやシステムを作り上げたのが、シュリ・K・パタビジョイスという人です。ここから彼の名をジョイスという風に呼びます。

この人は、1915年生まれで、2009年に94歳で亡くなりました。彼の父親は占星術師で司祭でした。つまり、カースト制度では一番上のバラモン階級で、5歳からサンスクリットや儀式の教育を受けているような、エリート出身です。

ジョイスの少年時代

彼が12才の頃、中学校でヨガのデモンストレーションと講義が行われた時に、それを見たジョイス少年は、ヨガにとても魅了され、そこでデモンストレーションをしていたヨギーにヨガを教えて欲しいと頼み込んで、最初は子供なので軽くあしらわれるのですが、あまりに真剣なので、じゃあまた明日おいで、と言ってもらえて、それから毎日ヨガを教えてもらう日々が続きます。

実はそのヨギーというのが、クリシュナ・マチャリヤというとても偉大なヨギーでした。

実はジョイスは、ヨガをしていることや、これからヨガをもっと深く学ぼうとしていることを、自分の親や家族に秘密にしていました。

当時は、ヨガの実践者になるということは、家庭や社会を捨てるということになり、ジョイスの家の階級や父親の仕事柄、絶対にそれは許されないことだったからです。

15才の頃には、マハラジャのサンスクリット・カレッジに通うため、たったの2ルピーだけポケットに入れて家出同然でマイソールへ行きました。

行けばどうにかなると思っていたのでしょうが、1〜2年は物乞いをしたり、知り合いの宿舎に寝泊まりしながら、3年めにようやく親に連絡して、居場所や何をしようとしているかなどを打ち明けた後、なんとかまともに大学に通えるようになりました。

ヨガの実践と研究

それから26年間大学にとどまり、ヴェーダの研究、サンスクリットの習得、アドヴァイタ・ヴェーダンタ(不二一元論)という哲学で教授の地位を得ました。

当時、マハラジャ主催のデモンストレーションや研究調査をしていたクリシュナマチャリヤに同行したり、大学でヨガを教えたり、1948年にはヨガの病気治療的な側面を実験するための研究所「アシュタンガヨガ・リサーチインスティテュート」を自宅に設立しました。

アシュタンガ・ヨガの確立

この研究所の評判は、多くの生徒を呼び寄せました。アシュタンガ・ヨガが病気治療に繋がった事例がいくつもあるため、医者に勧められてやってきた難病患者(リウマチやハンセン病、喘息など)が、入り口に行列を作っていたというエピソードも多くあります。

そして、ヨーロッパやアメリカをはじめ、アジア各国、その他多くの国からヨガの修行にやって来ました。長期にわたってジョイスの元に通い修行を続ける人は、ジョイスの精神を受け継いで、それぞれの国で指導者となりアシュタンガヨガを伝えることができました。

また、彼の娘(サラスワティ)や息子(マンジュ)、孫であるシャラートやシャミーラも、ジョイスから学んだアシュタンガヨガの系譜を継承するため国内外で指導を行っています。

そのようにして、各地でアシュタンガ・ヨガというものが少しずつ知られることとなり、マドンナやスティングなどの有名人がアシュタンガヨガを実践し紹介したことにより、ヨガブームに火をつけ瞬く間に広がっていきました。パワーヨガやヴィンヤサヨガなどは、このアシュタンガ・ヨガを元にアレンジされたものと言われています。

さて、ジョイスは2007年に体調を崩し、2009年に94歳で亡くなりましたが、子供の頃から祖父のもとで学び、6つのシリーズすべてを実践してきた孫のシャラートがその後のKPJAYIのディレクターを引き継いでいます。

そして紆余曲折ありながらも、2019年にはジョイスの母、サラスワティ・ランガスワミが自身のヨガスクールをKPJAYIに移し、「K・パタビ・ジョイス・アシュタンガヨガシャーラ」と改名、シャラート・ジョイスは新しいシャラ「シャラート・ヨガ・センター」を開設しました。

ところで、ジョイスの師匠であるクリシュナ・マチャリヤを中心に、伝統的ヨガのルーツを追求したドキュメンタリー映画「聖なる呼吸」をご存知ですか?この映画では、ジョイスやその家族はもちろん、当時のヨギーたちの貴重な映像をたくさん観る事ができますので、興味のある方は是非入手してみてくださいね。

バンダの仕組みや効果について詳しく解説(ヨガ上級者向け)

アシュタンガヨガを始めてしばらくすると、「バンダ」というものについて学ぶ時がやってきますが、バンダを学び意識するのに適した時期は、中級〜上級シリーズを数年間、毎日実践している人が次へのステップのためにバンダの必要性を感じる時とされています。

“伝統的にバンダは、多くの複雑なアーサナや呼吸法やムドラをマスターし終えて、次の精神修行を求める人だけに密かに紹介されるという事実がある。つまり「バンダの練習」をするということは、ヨガの実践者からすれば、ハイレベルの実践をしているということを示している。”(Moola Bandha: The Master Keyより)

ですので、初級シリーズを練習する頃は、それほどバンダを意識しなくても大丈夫です。なぜなら、初級者は基本的な心身の健康を取り戻したり、継続して実践を行う強さを養うことに注力する必要があり、そのレベルでの実践においては、バンダへの知識や意識はなくてもなんの弊害も無いからです。

そういうわけで今回の記事は、ヨガ上級者向けの話になりますが、バンダの仕組みやその効果についてお伝えします。

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バンダの意味

「バンダ」という言葉には、サンスクリット語で「閉じる、妨害、凝固、ロック」といったような意味があります。ほとんどの現代のヨガの教本では、バンダは単に「ロック/鍵をかける」として定義されていますが、バンダの本来の意味は本質的に逆です。なぜなら、身体的なレベルで特定の筋肉をロックまたは収縮させることによって、「解放」の微妙なプロセスが精神的レベルとエネルギーレベルで同時に進行すると言われているからです。

バンダはまた、脊椎と脳のエネルギーセンター(チャクラ)に関連しているため、肉体だけでなく、エネルギー、メンタル、超能力、マインドへ広範囲に渡って影響を及ぼします。

バンダの種類

バンダは基本的に「ムーラバンダ」「ウディヤナバンダ」「ジャランダラバンダ」の3つで構成されています。その他にこれら三つを組み合わせた「マハバンダ」というものもありますが、上級レベルに達するまでは実践しません。

ムーラバンダは会陰または子宮頸部、ウディヤナバンダは下腹部〜みぞおち、ジャランダラバンダは喉元(甲状腺の辺り)の意識的、意図的な収縮です。

バンダの仕組み

バンダは、それぞれの部位の筋肉を引き上げたり引き締めたりするテクニックです。これらの筋肉の引き締めは、緊張、循環器、呼吸器、内分泌、エネルギーシステムに影響を与えます。筋肉が収縮すると、神経インパルスは脳を中継して他の神経回路と神経中枢を作動させます。

ムーラバンダ(会陰収縮)

骨盤領域の感覚運動神経系と自律神経系の両方を刺激します。ムーラバンダが実行されると、骨盤脊髄から出現する副交感神経線維を活性化し、心拍数、呼吸、血圧(正常な血圧の人のみ)の低下、および一般的な休息とリラックスの感覚を含む、体内のすべての副交感神経活動を強く促します(交感神経への刺激も発生するが、わずかなレベル)。副交感神経系と交感神経系の両方を刺激し、体内の神経活動の主要な要素のバランスを取り戻します。これは、内分泌系に関与する視床下部にも非常に明確な影響を及ぼし、その情報を大脳辺縁系(感情)全体と大脳皮質(脳の外層)に中継します。つまり、ホルモン分泌や感情の起伏などにも関与するということです。

ウディヤナバンダ(腹部収縮)

消化器官、副腎、腎臓、そして最も重要な丹田を圧迫し、腹部と胸でエネルギーが生成されます。

そのエネルギーには「癒しの性質がある」と意識的に経験され、私たちの幸福感を高めます。ウディヤナバンダは交感神経系の調子を整え、より効率的に機能するように促します。

また、交感神経系が不適切な状況で機能しないように制御できるため、心身症におけるストレスや不安の影響を回避できます。

ジャランダラバンダ(喉の圧迫)

首を伸ばし、脊髄を引っ張って脳を引っ張ることで、下垂体と松果体に微妙な影響を及ぼします。また、首の前方への屈曲が甲状腺、副甲状腺、胸腺に影響を与えます。

同時に、延髄(脳の下部と脊髄の上部)の副交感神経の脊髄領域を刺激して、心拍数、呼吸、血圧などを調節したり、頸動脈洞を圧迫し血圧を下げるのにも役立ちます。

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このようにバンダの実行によって、交感神経の緊張を和らげることにより、安らぎ、リラックス、そして一般的な幸福感が実現するだけでなく、筋肉と内臓の一般的なマッサージ効果にもつながるため、体の一般的な浄化にも役立ちます。また、バンダは内分泌腺にも影響を与えますが、これらの内分泌腺はチャクラと密接に関連しているので、バンダの実行がチャクラを刺激し、それが生命を維持するエネルギーを与えることにもなります。

バンダの効果

バンダの身体的効果

プラナヤマ(呼吸とエネルギーの制御)と組み合わせたバンダの実行は、次のように全身に影響を与えます。

  • 内分泌系の効率的な機能を調和させる
    • ジャランダラバンダは下垂体、松果体、甲状腺、副甲状腺、胸腺に直接影響を及ぼす
    • ウディヤナバンダは、副腎と膵臓に直接影響を及ぼす
    • ムーラバンダは、性腺と会陰部/子宮頸部(痕跡内分泌腺と言われている)に直接影響を与える。
  • すべてのバンダは、下垂体、松果体、脳に間接的な影響を及ぼす。バンダが内分泌腺に直接影響を与える結果、体内の特定のバイオリズムも調節される。たとえば、ムーラバンダとウディヤナバンダはどちらも月経を安定させるのに非常に役立つ。
  • すべてのバンダは、正しく実行されると、呼吸が低下し、落ち着きとリラックスをもたらす
  • 血圧が下がる
  • 心拍数が低下する
  • 深いリラクゼーションの兆候であるアルファ脳波の生成が増加し、神経活動が遅くなっていることを示している。体内の交感神経活動が低下し、リラクゼーションのさらなる兆候が現れる
  • 脳内の混乱した神経回路や交差した神経回路が並べ替えられ、事実上「脳をリストア」する
  • 消化器系は、内臓への圧力によって調子を整え、マッサージし、活性化する
  • 泌尿生殖器系の活動の調和は、神経系を介した反射作用の結果として発生する

バンダのプラーナ的効果

各バンダは、プラーナ(生命エネルギー体)の特定の焦点の刺激に関連付けられています。バンダは、脊椎の特定の神経叢、内分泌腺、およびチャクラとして知られるプラーナのエネルギーセンターに相互に関連していると言われています。身体的レベルの各神経叢と内分泌腺には、次のようにプラーナレベルの対応するチャクラが存在します。

  1. ムーラダーラ・・・仙骨/尾骨神経叢
  2. スワディシュターナ・・・前立腺神経叢
  3. マニプーラ・・・みぞおち
  4. アナーハタ・・・心臓神経叢
  5. ヴィシュッダ・・・咽頭/喉頭神経叢
  6. アジューニャーと(7) サハスラーラ・・・ 松果体 / 下垂体 / 視床下部の複合体

背骨にある六つのチャクラのうちの三つ、ムーラバンダ(ムーラダーラチャクラ)、ウディヤナバンダ(マニプーラチャクラ)、ジャーランダラバンダ(ヴィシュッダチャクラ)は、バンダが直接活発な刺激をもって関連しています。

これらの刺激は、脳と心のこれまで休眠していた潜在的な能力を活性化し、目覚めさせます。従って、バンダの習得は私たちの可能性を最大限に実現することにつながるのです。

多くの難解な哲学によれば、プラーナ(アパナ)の下向きの流れは、人間の意識をより低く導くとしています。(本能的な欲求への執着、過度の甘やかし、無気力、無力、怠惰など)

これらの哲学によれば、人間の本質は元来神のようなものであり、「第一原因(アリストテレスの唱えた万物の運動の根本原因)」を再生または実現するためには、意識を向け直さなければならないと考えられています。ここでのバンダ、特にムーラバンダの役割は、下降運動の意識をブロックし、それを上方に向け直すこと、と説明されています。

バンダをさらに理解するには、バンダを単に「ロック」としてだけでなく、身体的および精神的な「不純物」の除去剤として見るように視野を拡張する必要があります。経典によれば、ムーラダーラ、アナハタ、アジュナのチャクラには、「グランティ(精神的な結び目)」があるとされています。「グランティ」というのは、人間の意識の中にある「障害」、つまりものごとの根本的な性質、本質を覆い隠してしまう、個々の思い込みや思考の癖などのことです。

伝統的に、バンダはこれらのグランティを解く最も効果的な手段の1つとして規定されており、緊張、不安、抑圧、未解決の対立として存在し、それによって私たちの本質を再発見することができるとされています。

このバンダの実行によって、骨盤底のムーラダーラチャクラから頭頂のサハスラーラチャクラに向かって、グランティという「詰まり」や「障害」を排除していきながらチャクラを開いていき、最終的に頭頂部のサハスラーラチャクラに到達する時、サマーディの状態を体験することになります。

Moola bandha the master key

まとめ

さて、私たちアシュタンギは日々、ヤマ(禁戒)、ニヤマ(勧戒)、アーサナ(坐法)の実践を繰り返し行いながら、少しずつ変化していきます。全く何もできない状態から、呼吸を覚え、アーサナをおぼえ、ヴィンヤサを通して動きと呼吸の連動を覚え、心と身体を強くしなやかにします。さらに、それを深め熟達していくと体内に自らエネルギーを生成し、保持することができるようになってきます。

それはつまり、バンダの実行ができるようになってきた証拠です。そしてそれを自覚し、自在にコントロールできるようになって初めて上級者レベルの学びに手をつけられるものと考えて良いと思います。

その時には然るべき指導者から直接指導を受けながら学ばなければいけません。たとえ本場インドであっても、海外からの渡航者を騙すサギ団体や指導者も多いと聞きます。指導者を探す際にはどうか慎重に。自分が長年指導を受け信頼関係もすでに築けている師匠が、プラーナヤーマ以降を指導できる資格のある方であれば、最高ですね。

今回の記事は、上記の「Moola Bandha: The Master Key」を参考にしています。全編英語ですが、気になる方は是非読んでみてくださいね。

Others(その他)〜アシュタンガヨガのアーサナ(ポーズ)名・サンスクリット語の意味

アシュタンガヨガには初級・中級・上級(A〜D)の6つのシリーズがあり、アーサナ(ポーズ)の順番も全て決まっています。アシュタンガの上級Aまでのアーサナを一覧にしましたので、よかったら参考にされてくださいね!

Others(その他)

シークエンスの中で行なっているにも関わらず、シリーズのアサナおよびヴィンヤサとしては含まれていないもの。

サマスティティヒ【サマスティティヒ(samasthiti)】サマ(sama)均一な/スティティヒ(sthiti)安定した姿勢
ダンダアサナ【ダンダアサナ(Dandasana)】ダンダ(danda)杖
チャクラアサナ【チャクラアサナ(Chakrasana)】チャクラ(chakra)車輪

アシュタンガヨガのアサナ一覧のイラストを施したグッズを販売しています。良かったら見てみてくださいね!


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Finishing(仕上げのポーズ)編〜アシュタンガヨガのアーサナ(ポーズ)名・サンスクリット語の意味

アシュタンガヨガには初級・中級・上級(A〜D)の6つのシリーズがあり、アーサナ(ポーズ)の順番も全て決まっています。アシュタンガの上級Aまでのアーサナを一覧にしましたので、よかったら参考にされてくださいね!

Finishing(仕上げのポーズ)

どのシリーズでも、最後に必ず行うシークエンスです。

うるドヴァダヌラアサナ【ウルドゥヴァ・ダヌラアサナ(Urdhva Dhanurasana)】ウールドヴァ(urdhva)上へ、上へ伸ばす/ダニュル(dhanur)弓
サランバサルヴァンガアサナ【サーランバ・サルヴァーンガアサナ(Salamba Sarvangasana)】サーランバ(salamba)支えられて/サルヴァ(sarva)全体の/アンガ(anga)体
ハラアサナ【ハラアサナ(Halasana)】ハラ(hala)鋤/ハスタ(hasta)手
カルナピダアサナ【カルナ・ピーダアサナ(Karna Pidasana)】カルナ(karna)耳/ピダー(pida)圧迫
ウルドヴァパドマアサナ【ウールドヴァ・パドマアサナ(Urdhva Padmasana)】ウールドヴァ(urdhva)上へ、上へ伸ばす/パドマ(padma)蓮
ピンダアサナ【ピンダアサナ(Pindasana)】ピンダ(pinda)胎児
マツヤアサナ【マツヤアサナ(Matsyasana)】マツヤ(matsya)魚
ウッターナパダアサナ【ウッターナ・パーダアサナ(Uttana Padasana)】ウッターン(uttan)入念に伸ばす/パダ(pada)足
シルシャアサナ【シルシャアサナ(Sirsasana)】シルシャ(sirsa)頭
バッダパドマアサナ【バッダ・パドマアサナ(Baddha Padmasana)】バッダ(baddha)拘束された/パドマ(padma)蓮
ヨガムドラ【ヨガ・ムドラー(Yoga Mudra)】ヨガ(yoga)ヨガの/ムドラー(mudra)形、ジャスチャー
バッダパドマアサナ【パドマアサナ(Padmasana)】パドマ(padma)蓮
ウトゥプルティヒ【ウトゥプルティヒ(Utplutih)*ッ(ut)強烈に
シャヴァアサナ【シャヴァアサナ(Savasana)*シャヴァ(sava)屍

*注)ウトゥプルティヒ・・・ユニークな(珍しい)名詞で正しい翻訳は不明。ポーズの形自体はトラーサナ(秤のポーズ)とも言われる。シャヴァアサナ・・・一般的にこの名称で定着しているが、実はシュリ・K・パッタビジョイスはシャヴァアサナとは呼ばず「レストポーズ」「Lie down」「Take rest」という言葉を使っていた。

Advanced A sireise(上級Aシリーズ)編〜アシュタンガヨガのアーサナ(ポーズ)名・サンスクリット語の意味

アシュタンガヨガには初級・中級・上級(A〜D)の6つのシリーズがあり、アーサナ(ポーズ)の順番も全て決まっています。アシュタンガの上級Aまでのアーサナを一覧にしましたので、よかったら参考にされてくださいね!

Advanced A sireise(上級Aシリーズ)

アドバンストシリーズは、A〜Dまであり、別名「Sthira Bhaga(スティラ・バーガ)」とも呼ばれ、安定した力を養うことを目的としたシークエンスです。こちらでは日本でも実践者が多いAのみを一覧にしています。

ヴァシシュタアサナ【ヴァシシュターサナ(Vasishthasana)】ヴァシシュタ(Vasishtha)聖人の名前
ヴィシュバミトラアサナ【ヴィシュヴァミトラーサナ(Vishvamitrasana)】ヴィシュヴァミトラ(Vishvamitra)聖人の名前
カシャパアサナ【カシャパーサナ(Kasyapasana)】カシャパ(Kasyapa)聖人(マリチの子孫)の名前
チャコラアサナ【チャコラーサナ(Chakorasana)】チャコラ(Chakora)月の光を食べる鳥
バイラヴァサナ【バイラヴァーサナ(Bhairavasana)】バイラヴァ(Bhairava)シヴァ神の顕現の名前
スカンダアサナ【スカンダーサナ(Skandasana)】スカンダー(Skanda)攻撃者、ジャンパー
ドゥルヴァサナ【ドゥルヴァーサナ(Durvasana)】ドゥルヴァー(Durva)裸、ひどい格好、聖人の名前
urdva【ウールドヴァクックターサナ(Urdhva Kukkutasana)】ウールドヴァ(urdhva)上へ、上へ伸ばす/クックタ(kukkuta)鶏
ガラヴァサナ【ガラヴァーサナ(Galavasana)】ガラヴァー(Galava)賢者の名前
エーカパダバカアサナ【エーカパーダバカーサナ(Eka-Pada Bakasana)】エーカ(eka)1/パーダ(pada)足/バカ(baka)鶴
買うんディニャーサナ【カウンディニャーサナ(Kaundinyasana)】カウンディニャ(Kaundinya)聖人の名前
アシュタヴァクラアサナ【アシュタヴァクラーサナ(Ashtavakrasana)】アシュタ(Ashta)8/ヴァクラ(vakra)結び目、曲がる、曲がっている、変形している人
プールナマツィ【プールナ・マツィエンドゥラアーサナ(Purna Matsyendrasana)】プールナ(purma)全体、完全/マツィエンドゥラ(Matsyendra)魚の王
ヴィランチャアサナ【ヴィランチャアーサナ(Viranchyasana)】ヴィランチ(Viranch)ブラフマーの名前
ドゥイパダヴィパリタ【ドゥイ・パーダ・ヴィパリータ・ダンダアーサナ(Dvi-Pada Viparita Dandasana)】ドゥウイ(Dvi)2/パダ(pada)足/ヴィパリータ(viparita)戻す、振り向き/ダンダ(danda)棒
エーカパーダヴィパ【エーカ・パーダ・ヴィパリータ・ダンダアーサナ(Eka-Pada Viparita Dandasana)】エーカ(eka)1/パーダ(pada)足/ヴィパリータ(viparita)戻す、振り向き/ダンダ(danda)棒
ヴィパリータシャラ【ヴィパリータシャラバーサナ(Viparita Shalabhasana)】ヴィパリータ(viparita)戻す、振り向き/シャラバ(Shalabha)バッタ
ガンダ【ガンダ・ベールンダアーサナ(Ganda Bherundasana)】ガンダ(ganda)頰、額を含む顔面/ベールンダ(Bherunda)鳥類
ハヌマーン【ハヌマーナアーサナ(Hanumanasana)】ハヌマーナ(Hanuman)類人猿の形をしたインド神
スプタトゥリー【スプタ・トゥリヴィクラマアーサナ(Supta Trivikramasana)】スプタ(supta)眠る/トリビクラマ(trivikrama)3つのステップ
ディがアサナ【ディガーサナ(Digasana)】ディガー(diga)皿、1/4、方向、時間、空間
ウッティタトゥリ【ウッティタトゥリヴィクリマーサナ(Utthita Trivikrimasana)】ウッティタ(utthita)/トリビクラマ(trivikrama)3つのステップ
ナタラジャ【ナタラジャーサナ(Nata Rajasana)】ナタ(nata)踊り子/ラージャ(raja)王、支配者
ラージャカポタ【ラージャカポターサナ(Raja Kapotasana)】ラージャ(raja)王、支配者/カポタ(kapota)鳩
エーカパダラジャ【エーカパーダラージャカポターサナ(Eka-Pada Raja Kapotasana)】エーカ(eka)1/パーダ(pada)足/ラージャ(raja)王/カポタ(kapota)鳩

Intermidiate sireise(中級シリーズ)編〜アシュタンガヨガのアーサナ(ポーズ)名・サンスクリット語の意味

アシュタンガヨガには初級・中級・上級(A〜D)の6つのシリーズがあり、アーサナ(ポーズ)の順番も全て決まっています。アシュタンガの上級Aまでのアーサナを一覧にしましたので、よかったら参考にされてくださいね!

Intermidiate sireise(中級シリーズ)

インターミディエイトシリーズは、別名「Nadi Shodhana(ナーディ・ショーダナー)」とも呼ばれ、エネルギー経路・神経系の浄化を目的としたシークエンスです。

パーシャーサナ【パシャーサナ(Pashasana)】パーシャ(pasha)輪縄
クラウンチャーサナ【クラウンチャーサナ(Krounchasana)】クラウンチャ(krouncha)青鷺
シャラヴァーサナ【シャラバーサナ(Shalabhasana)】シャラバー(salabha)イナゴ、バッタ
ベーカーサナ 【ベーカーサナ(Bhekasana)】ベーカー(bheka)カエル
ダニュラアサナ【ダニュラーサナ(Dhanurasana)】ダニュ(dhanu)弓
パールシュヴァダヌラ【パルシュヴァダニュラーサナ(Parshva Dhanurasana)】パールシュヴァ(parsva)体側、横
ウシュトラアサナ【ウシュトラーサナ(Ushtrasana)】ウシュトラ(ustra)ラクダ
ラグヴァジュラ【ラグバジュラーサナ(Laghu-Vajrasana)】ラグ(Laghu)小さな/ヴァジュラ(Vajra)稲妻
カポタアサナ【カポターサナ(Kapotasana)】カポタ(kapota)鳩
スプタヴァジュラアサナ【スプタバジュラーサナ(Supta Vajrasana)】スプタ(Supta)横になる/ヴァジュラ(Vajra)稲妻
バカアサナ【バカーサナ(Bakasana)】バカ(baka)鶴
バラドヴァージャーサナ【バラドヴァージャアーサナ(Bharadvajasana)】バラドヴァージャー(Bharadvaja)聖者バラドヴァージャ
アルダマッツェンドラアサナ【アルダマッツェンドラーサナ(Ardha Matsyendrasana)】アルダ(ardha)半分/マッツェンドラー(Matsyendra)魚の主
エーカパーダシルシ【エーカパーダシルシャーサナ(Eka-Pada Shirshasana)】エーカ(eka)1/パダ(pada)足/シルシャ(sirsa)頭
dwipada【ドヴィパーダシルシャーサナ(Dvi-Pada Shirshasana)】ドゥウイ(Dvi)2/パダ(pada)足/シルシャ(sirsa)頭
ヨガニドラアサナ【ヨガニードラアーサナ(Yoga-Nidrasana)】ヨガ(yoga)ヨガの/ニドラ(nidra)眠り
ティッティバアサナ【ティッティバアーサナ(Tittibhasana)】ティッティバ(Tittibha)蛍
ピンチャマユラアサナ【ピンチャマユラーサナ(Pincha Mayurasana)】ピンチャ(pincha)羽/マユラ(Mayura)孔雀
カランダヴァアサナ【カランダヴァアーサナ(Karandavasana)】カランダヴァ(karandava)ヒマラヤ生息のアヒル
マユラアサナ【マユラーサナ(Mayurasana)】マユラ(Mayura)孔雀
ナクラアサナ【ナクラーサナ(Nakrasana)】ナクラ(nakra)ワニ
ヴァータヤナア【ヴァータヤナーサナ(Vatayanasana)】ヴァータヤナ(vatayana)馬の顔
パリガアサナ【パリガーサナ(Parighasana)】パリガ(pariga)門、閂
ゴムカアサナ【ゴムカーサナ(Gomukhasana )】ゴムカ(gomukha)牛の顔
スプタウルドヴァ【スプタ ウールドヴァ ヴァジュラーサナ(Supta Urdhva Pada Vajrasana)】スプタ(supta)横たわる/ウールドヴァ(urdhva)上へ、上へ伸ばす/パダ(pada)足/ヴァジュラ(Vajra)稲妻
ムクタハスタシルシャーサナ【ムクタ ハスタ シルシャーサナ(Mukta Hasta Shirshasana)】ムクタ(mukta)自由/ハスタ(hasta)手/シルシャ(shirsha)頭
バッダハスタシルシャ【バッダ ハスタ シルシャーサナ(Baddha Hasta Shirshasana)】バッダ(baddha)拘束された/ハスタ(hasta)手/シルシャ(shirsha)頭

「体の痛み」はアシュタンガヨガの練習に必要不可欠!

今朝のマイソールクラスの時、ある生徒さんから「パドマーサナ(蓮華座)を組むと右足が痛いので、今日はあまり動かず呼吸だけでもいいですか?」という質問がありました。

これは誰にでも思い当たる出来事だと感じたので、今日はこの「身体の痛み」についてお話ししたいと思います。

痛みがある時の練習方法

生徒さんには、詳しい状態を聞いた上で「もちろん、それでも良いですが、いつもの練習をできる範囲でやってみるというのも良い練習になりますよ」とお答えしました。

練習後、その生徒さんが「やってみたら大丈夫でした〜!」とおっしゃったので、ホッとしました。練習をするかどうかを決めたのは生徒さん本人ですが、練習しても良いと言った手前、痛みがひどくなってしまった場合、やはり責任を感じますからね。講師としてもその辺は慎重にヒアリングをしなければいけません。

判断基準としては、常に痛みを感じている場合(炎症を起こしている時など)ならいつもの練習をお休みして、マットを敷いて座り、呼吸を5〜10分くらいすると良いでしょう。呼吸で身体を整えリラックスできるし、時にはしっかり休むことも大切です。人間は動物同様、じっと動かないでいることで、怪我や病気を治す「自己治癒力」というものがあります。特にヨガを日々実践している方は、その治癒力が高まっていますので、練習を2〜3日休むだけで痛みが消えたり、結構大きい怪我でも普通の人より治りが早かったりします。

常に自分の体と心を観察して、やりたくない・・・と感じたら、休んでくださいね。痛みはあるけどやれそうだな、ちょっとやってみようかな、やりたいな、と感じているなら、無理のない程度で様子を見ながらやってみてください。


「痛み」は種類によっては必要なもの

さて、「痛み」というのは、軽微なものから激しいものまで色々あると思います。真剣に練習をしている人なら、全体の練習の中で一つも痛みを感じずに終えられる方は、ほとんどいないと思いますがいかがでしょうか。

アシュタンガヨガは、レベルに合わせて難易度が高くなるわけですから、体がどんどん強くなっていろんなポーズをできるようになっても、その人がその時にギリギリまで頑張らなければできないポーズがまた新しく出てくるので、常に「これ以上はきつい!痛い!」という状態に自分の身を置き、自分の心と体に向き合うという作業をし続けることになります。そういう意味でも、1時間〜1時間半練習をして全く痛みを感じない人は、アシュタンガヨガをしていないのだなあと思います。

ヨガとは、「どんなポーズでも呼吸を乱さない」練習。つまり、どんな痛みや苦しみに出会っても呼吸が乱れない「強さ」と「柔軟性」と「冷静さ」を保つ練習なのです。この「痛み」というのはそのための重要な役割を担っているのです。

痛みへの対応の仕方

「このポーズはきつい!苦手!痛い!」ということに対して、あなたはどんな反応をしますか?

  1. 「これ嫌!したくない」と反発する(苦手なポーズをついスキップしてしまう)
  2. 「これ嫌!でもやらなきゃ!」と反発しながらもなんとかやろうとする(呼吸が乱れる)
  3. 「あ、これ嫌だなと感じている自分がいる」と思う(客観視する)
  4.  なんとも思わない(感覚の制御、集中ができている)

上記の中でどれが一番苦しいと思いますか?そしてどれが一番楽だと思いますか?

1と2は苦しいし、3か4なら楽そうですが、実際にそのようになるのはなかなか難しそうですよね。難しいことだからちゃんと練習をしなければできるようにはならないのです。だから、この練習には、「痛み」そのものが必要不可欠なのです。もちろん、あまりに大きな痛みは、受け入れたり乗り越えるのが困難なので、その場合は、乗り越えられる範囲まで練習を緩めてみましょう。

そのほかにも練習中には、息苦しさなどの肉体的苦痛や、慢心、恐れ、怠慢なども現れますよね。それもこれも全て「どんな状況にも冷静さを保つ」ために必要な材料となるのです。


ヨガ初心者によくある話

あるポーズにAさんは痛みを感じ、Bさんは痛みなく楽にできているという場合。

Aさんは劣等感や痛みに対する嫌悪感を感じるかもしれません。Bさんは優越感や、もっとできる!という高慢さが現れるかもしれません。

だけどそもそも、ヨガの練習に「比較」も「評価」も必要ありません。できないポーズは、ヨガの目的に一歩近づくためにあります。それを乗り越えようとするそのプロセスで、受け入れ方や向き合い方を学ぶのです。できないからと言って投げ出すような態度を取ったり、怒ったり、落ち込んだりしてしまうのは、そのことがまだ理解できていない、ヨガを単なるスポーツのように捉えているのかもしれません。

人それぞれ、体が違うように、進むペースも得意不得意なことも千差万別、感じる痛みもそれぞれ違います。大切なのは、どんな痛みや苦しみが目の前に現れても、冷静に受け入れて、対処する練習をし続けることなのです。


そしてこの練習の成果は、普段の生活、人生そのものに必ず影響を与えます。嫌なものに出会った時、自分がどう感じるか、何に気づくか、どう対処するか。そうやって、みんながうまいことトラブルを回避しながら快適に過ごせるようになれば平和ですね。

さて、次の練習では、一体どんな感覚的刺激があるのか。それをじっくり味わいながら、練習をしましょう。