「体の痛み」はアシュタンガヨガの練習に必要不可欠!

今朝のマイソールクラスの時、ある生徒さんから「パドマーサナ(蓮華座)を組むと右足が痛いので、今日はあまり動かず呼吸だけでもいいですか?」という質問がありました。

これは誰にでも思い当たる出来事だと感じたので、今日はこの「身体の痛み」についてお話ししたいと思います。

痛みがある時の練習方法

生徒さんには、詳しい状態を聞いた上で「もちろん、それでも良いですが、いつもの練習をできる範囲でやってみるというのも良い練習になりますよ」とお答えしました。

練習後、その生徒さんが「やってみたら大丈夫でした〜!」とおっしゃったので、ホッとしました。練習をするかどうかを決めたのは生徒さん本人ですが、練習しても良いと言った手前、痛みがひどくなってしまった場合、やはり責任を感じますからね。講師としてもその辺は慎重にヒアリングをしなければいけません。

判断基準としては、常に痛みを感じている場合(炎症を起こしている時など)ならいつもの練習をお休みして、マットを敷いて座り、呼吸を5〜10分くらいすると良いでしょう。呼吸で身体を整えリラックスできるし、時にはしっかり休むことも大切です。人間は動物同様、じっと動かないでいることで、怪我や病気を治す「自己治癒力」というものがあります。特にヨガを日々実践している方は、その治癒力が高まっていますので、練習を2〜3日休むだけで痛みが消えたり、結構大きい怪我でも普通の人より治りが早かったりします。

常に自分の体と心を観察して、やりたくない・・・と感じたら、休んでくださいね。痛みはあるけどやれそうだな、ちょっとやってみようかな、やりたいな、と感じているなら、無理のない程度で様子を見ながらやってみてください。


「痛み」は種類によっては必要なもの

さて、「痛み」というのは、軽微なものから激しいものまで色々あると思います。真剣に練習をしている人なら、全体の練習の中で一つも痛みを感じずに終えられる方は、ほとんどいないと思いますがいかがでしょうか。

アシュタンガヨガは、レベルに合わせて難易度が高くなるわけですから、体がどんどん強くなっていろんなポーズをできるようになっても、その人がその時にギリギリまで頑張らなければできないポーズがまた新しく出てくるので、常に「これ以上はきつい!痛い!」という状態に自分の身を置き、自分の心と体に向き合うという作業をし続けることになります。そういう意味でも、1時間〜1時間半練習をして全く痛みを感じない人は、アシュタンガヨガをしていないのだなあと思います。

ヨガとは、「どんなポーズでも呼吸を乱さない」練習。つまり、どんな痛みや苦しみに出会っても呼吸が乱れない「強さ」と「柔軟性」と「冷静さ」を保つ練習なのです。この「痛み」というのはそのための重要な役割を担っているのです。

痛みへの対応の仕方

「このポーズはきつい!苦手!痛い!」ということに対して、あなたはどんな反応をしますか?

  1. 「これ嫌!したくない」と反発する(苦手なポーズをついスキップしてしまう)
  2. 「これ嫌!でもやらなきゃ!」と反発しながらもなんとかやろうとする(呼吸が乱れる)
  3. 「あ、これ嫌だなと感じている自分がいる」と思う(客観視する)
  4.  なんとも思わない(感覚の制御、集中ができている)

上記の中でどれが一番苦しいと思いますか?そしてどれが一番楽だと思いますか?

1と2は苦しいし、3か4なら楽そうですが、実際にそのようになるのはなかなか難しそうですよね。難しいことだからちゃんと練習をしなければできるようにはならないのです。だから、この練習には、「痛み」そのものが必要不可欠なのです。もちろん、あまりに大きな痛みは、受け入れたり乗り越えるのが困難なので、その場合は、乗り越えられる範囲まで練習を緩めてみましょう。

そのほかにも練習中には、息苦しさなどの肉体的苦痛や、慢心、恐れ、怠慢なども現れますよね。それもこれも全て「どんな状況にも冷静さを保つ」ために必要な材料となるのです。


ヨガ初心者によくある話

あるポーズにAさんは痛みを感じ、Bさんは痛みなく楽にできているという場合。

Aさんは劣等感や痛みに対する嫌悪感を感じるかもしれません。Bさんは優越感や、もっとできる!という高慢さが現れるかもしれません。

だけどそもそも、ヨガの練習に「比較」も「評価」も必要ありません。できないポーズは、ヨガの目的に一歩近づくためにあります。それを乗り越えようとするそのプロセスで、受け入れ方や向き合い方を学ぶのです。できないからと言って投げ出すような態度を取ったり、怒ったり、落ち込んだりしてしまうのは、そのことがまだ理解できていない、ヨガを単なるスポーツのように捉えているのかもしれません。

人それぞれ、体が違うように、進むペースも得意不得意なことも千差万別、感じる痛みもそれぞれ違います。大切なのは、どんな痛みや苦しみが目の前に現れても、冷静に受け入れて、対処する練習をし続けることなのです。


そしてこの練習の成果は、普段の生活、人生そのものに必ず影響を与えます。嫌なものに出会った時、自分がどう感じるか、何に気づくか、どう対処するか。そうやって、みんながうまいことトラブルを回避しながら快適に過ごせるようになれば平和ですね。

さて、次の練習では、一体どんな感覚的刺激があるのか。それをじっくり味わいながら、練習をしましょう。

daily practice 「なぜ毎日練習」しなければいけないのか

アシュタンガヨガを始めると、そのうち「daily practice」という言葉を耳にするようになります。今回は、そのことについてお話ししたいと思います。

daily practice(毎日練習)とは何か

そのまんまですが、毎日アーサナの実践を行うことです。最初のうちは、毎日フルプラクティス(先生からここまでと指示されたアーサナまでを行う練習)とはいかないまでも、太陽礼拝だけとかスタンディングまでとか、マットの上に座って呼吸だけ行うというのでもいいのです。そこから少しずつ進展して、しっかりと効果を得られる練習が徐々にできるようになっていきます。

ヨガの目的ってなあに?

馬の軛(くびき)を操るように、ヨガの実践を通して自分の心と体を自由にコントロールできるようになることですよね。

秤のポーズ utplutihi ウップルティヒ

感情に振り回されず、起きる出来事に客観的冷静に判断・行動できれば、様々なトラブルを避けられ、心も体も安定して落ち着いていられます。

では、「起きる出来事に客観的冷静に判断」というのは、どうやってするのでしょうか?

例えば、何か自分が嫌だな〜、と感じるような出来事が起きた時に、「怒っちゃダメダメ!我慢我慢!」と怒りを抑える・・・のではありません。考え方としては、「この出来事も感情も、いずれは通り過ぎていくもの」という風に捉えて、そこにいつまでも執着しない、という感じです。

そうすれば、その怒りに任せてその対象を攻撃することもありません。(これを「良いパターン」と名付けます。)

逆に、攻撃すれば、その時はスッキリしたような気がしますが、心は決して晴れません。それどころか、何度も繰り返し思い出して、怒りの煩悩を積み重ね続けることになります。(これは「悪いパターン」

「良いパターン」を何度も繰り返すことで、自分が「怒り」を発生させる原因に対する反応もどんどん小さくなっていき、いずれ、「怒り」自体発生しなくなるというのです。でも、これを実際にやろうとしても、そんなに簡単なことではありません。

頭で考えるのではなく、身体を使って練習する

ヨガの実践の内容として、日常生活を整えるための「ヤマ(禁戒)」「二ヤマ(勧戒)」の遵守や、アーサナ(ポーズ)の実践があります。(呼吸法や瞑想などはアーサナの実践で心身が強く安定した者のみが行える)

ヨガ初級者はまずこの最初の3つの実践を行なうことになっています。特にアーサナの実践はとても大切で、自分の心身を使って、自分のことを観察し、知り、気づき、変化する、というのを繰り返し行います。体はどんどん健康になり、強くて安定したものになり、心も変化していきます。そのスピードは人によって違いますが、実戦を続けている人なら必ず、誰でも、変化します。

ただし、たまにしかやらないと、すぐに体は元に戻ってしまいます。せっかく変化や効果があっても、戻ってしまうなんて勿体無いですよね?

それに、毎日練習をしていると、「今日は調子が良かった」とか「できないことができた」というような嬉しいこともあれば、「昨日できたのに今日はできなかった」「きつくて体が動かなかった」と、モヤモヤする・・といった変化がとてもわかりやすいですが、時々しかやっていないと、些細な変化には気づきにくいです。気づきや変化があると、やる気も出てさらに練習しようという気にもなりますよね。

「観察・気づき・変化」のループが日常生活に影響する

これを繰り返し続けていると、日常生活にもとてもいい影響があります。

「臨時収入が入った!!と、浮かれて、大きな買い物をしてしまい、給料日までギリギリ生活・・・」「嫌なことがあって、自棄食い、自棄飲みして、悲惨なことに・・・」といった一時の感情に振り回されて、自制心を失い、後悔するような行動を取ることはありませんか。

アーサナの実践中に、自分にとって壁だった難しいアーサナができるようになった!嬉しい!と浮かれて、自慢げな心が膨らむ。そして自分が周囲にどう思われているか気になって気になって仕方がなくなる。練習に集中できない。そこになんだか嫌な自分を発見する。客観的に観察してみると、その自慢げな感情も鎮静して萎む。ということを繰り返していると、日常生活においても、自然と客観的に判断する良い癖がつくので、浮かれたり、怒ったりして失敗する、というようなことがなくなります。

ちなみに、このような理屈を知ると「真理」を理解したような気になりますが、実際に心と体を使って練習をし、自ら体験しなければ、本当に理解していることにはならないし、良い癖として身に付かないんですよね。

逆にその真理を理解していなかったとしても、練習を毎日繰り返すことは、心と体をコントロールするトレーニングをしているのであって、自分の生活に実際に役立てることはできるんです。

意識できるようになるまで時間がかかるもの

さて、みなさんは毎日ヨガの本来の目的「自分の心と体を自由にコントロールできるようになること」を意識しながら、練習をしているでしょうか?
初級者から中級者の場合、それを意識しながら練習をしている人は、ほとんどいないと思います。

初級者から中級者は、「もっとできるようになりたい」「体を強くしたい」「気持ちがいい」という、単純な欲求が原動力となっていて、それが強ければ強いほど、毎日のように練習をします。そして上級者になれば、今度は、その欲求(エゴ)を手放し、さらに内観を重視する練習を自然とするようになります。

長い長い道のりです。でもそういうものだと思ってください。早ければいいというものではありません。むしろたっぷりと時間をかけて、自分の心身を、絶対に揺るがない強固なものに鍛えていきましょう。

アシュタンガヨガで使用するのにオススメのヨガマット

アシュタンガヨガを始めてみよう!と思ったら、まずはヨガマットを買いましょう。

ヨガマットがあれば、いつでもどこでもヨガの練習ができるし、モチベーションも上がりますよ!

「でもどんなものを買えばいいかわからない・・・」という方に、ヨガマットの選び方おすすめのヨガマットについてまとめてみましたので、是非、参考になさってくださいね!


マット選びのポイント

色やデザインは、それぞれの好みによるところなので、以下の4つのポイントに絞って説明させていただきます。

大きさ

【大きさについて】

一般的なサイズは、長さ180cm×幅60cm

アシュタンガヨガのようなアクティブなヨガをする方や、背の高い方、男性など体の大きい方には、小さく感じるかもしれません。そういった場合は、長さ200cm以上×幅65cm以上の、一回り大きなサイズのマットもあるので、安心してください。

【厚みについて】

ヨガの種類や持ち運びの有無などによって、使い分けると良いです。

  • 持ち運びに便利な「1〜2mm」
  • 置きマットにもトラベルにも両方使える「3mm〜5mm」
  • 置きマット専用が無難な「6mm以上」

【重さについて】

マットの重さは、1kg〜4kgと、こちらも用途によって使い分けると便利です。旅先で使うなら、当然軽い方がいいし、自宅だけで使用するなら、よれたりずれたりしない重量感のあるものが使いやすいです。

【素材について】

TPE(ThermoPlastic Elastomer)=熱可塑性(ねつかそせい)エラストマー

比較的新しく開発された素材で、ここ最近はヨガマットに使用されることも増えてきたようです。リサイクルできるエコな素材で、軽量においも気にならず水洗いできるので、清潔です。熱に弱いので、暑い車内などに置きっ放しにしておくと、マットが癒着してしまうのでご注意を。

天然ゴム / 合成ゴム

高いグリップ力弾力性が特徴のマットで、アシュタンガヨガのようなアクティブなヨガをする方に人気があります。天然ゴムは耐久性も高く環境にも優しい素材です。

ただし、天然ゴムは水洗いやアルコール消毒ができません。手入れを怠ると、弾性が失われ消耗が早くなります。重たいので持ち運び用にも向いていません。

PVC(PolyVinyl Chloride)=ポリ塩化ビニール

以前からヨガマットの素材として多く採用されていた素材で、安価なものから高価なものまで幅広く使用されています。クッション性もあり安定感がありますが、安価なものだと、汗で滑りやすく脆いものもあります。


アシュタンガヨガに向いているマット

筆者がこれまで使ってきて、良かったもの、お勧めのものを紹介いたします。(独断と偏見によるところが大きいですが)

長く続けていきたい方にはこれが絶対おすすめ!

何と言っても「一生もの」と言われるManduka(マンドゥカ)のブラックマット

定価:18,900円

世界中を見てもアシュタンギーのManduka使用率は高いと思います。プロ仕様の「ブラックマット」はとても有名ですよね^^私も使っています。また、背の高い方、男性などには、長さ216cmも幅6.6cm(定価:22,680円と、さらに大きいものもあるので参考にして見てください。

また、ブラックマットは高価ですが、そのほかにも1万円以下のものもあるので、ヨガ歴や使用する頻度などに合わせて、ちょうど良いものを選べばよいかと思います。初心者でもMandukaのマットを持っていると、「お!」と思われること間違いなしです。

jadeyoga(ジェイドヨガ)

私が以前、2本目のヨガマットとして購入したことがあるこのヨガマットは、天然ゴム製でグリップ力が強く滑りにくいです。1本販売する毎に一部が植林活動に寄付されるエコ活動も行っていて、人気のあるマットです。

ハーモニー・プロフェッショナル(レギュラー)定価: 13,000円

こちらはトラベルマットとしても使用できる持ち運びに便利なBEGIN ヨガマットです。

定価: 7,344円

超軽量で、厚みもそこそこあって、金額もお手ごろ。初心者から中〜上級者まで、スタジオにマイマットを持っていきたい方、遠方で行われるヨガのワークショップなどに参加したい方、旅先でも重宝するヨガマットです。

予算少なめ、持ち運び重視ならこれで間違いなし!

そして、もう一つトラベルマットとして重宝しているのが、「ハガーマガー」。

縦:173cm×横幅:61cmと大きさはやや小さめで、厚みは2mmの超薄マット。折りたたんで運べるので、大き目のザックやバッグに入れられます。値段もお手ごろ価格で使い勝手が良かったので、なぜか4本も持っています。

定価: 8,470円

【ヨガラグについて】

ヨガマットは基本的に汗を吸収しない素材ですので、汗がポタポタと滴り落ちると滑りやすくなるため、夏場などはヨガラグと言われるタオル地のような吸水性のあるカバーのようなものを敷きます。裏側にはズレ防止のために滑り止めがついたものが多いですが、私はそれでもめくれたりすることがあるので、ヨガラグの前後をマットの下に織り込んで使用しています。マンドゥカのブラックマットはサイズが大きいので、ヨガラグも大きいサイズにしないと織り込めません。

マット自体のサイズが小さい方や持ち運びを重視する場合は、小さい方のサイズでも良いかもしれません。

そのほかのヨガブランド

  • yoga works(ヨガワークス)
    1987 年にアメリカ・カリフォルニア州で生まれたヨガのスタジオ「ヨガワークス」。比較的安価なものもあり、初心者〜買いやすいマットです。
  • suria(スリア)
    日本のヨガウェアブランドとしてもおなじみのスリア。シンプルで上品なデザインが多い。天然ゴムのものがおすすめ。
  • prana(プラナ)
    アメリカのヨガウェアブランド。ヨガマットは厚さ、サイズのバリエーションも豊富。
  • aumnie(アムニー)
    カナダのヨガウェアブランド。最近ここのウェアを着ている方をよく見かけますが、かっこいいデザインのものが多いです。
  • easyoga(イージーヨガ)
    ヨガ雑誌など、メディアでもよく見かける有名なブランド。ウェアやマットのほか、様々なヨガ関連商品を開発していて、面白いです。
  • chacott(チャコット)
    元々はバレエの老舗ブランド。ヨガ関連商品も展開しています。綺麗な色やデザインのものが多い。

いかがでしたか?ぜひ参考にしてみてくださいね!

アシュタンガヨガの伝統的な練習方法について

ヨガは、年齢や健康状態に関わらず、誰でも練習ができるものです。

もちろん、持病があったり高齢であれば、若い健康な人とは異なる方法で練習をすべきであり、また、それぞれの生徒の生活に適したペースで指導されなければならないものです。

アシュタンガヨガは、南インドマイソールで生まれた伝統的なヨガのシステムです。ヨガをしたことがない方でもはじめられるような自然な流れで、少しずつ心身の成長に伴ってレベルアップしていくように作られているため、無理なく続けられるのです。

アシュタンガヨガの6つのシリーズ

アシュタンガヨガには6つのシリーズがあります。まず初級となるプライマリーシリーズが60種類、中級となるセカンドシリーズが40種類、上級となるサードシリーズがA〜Dまであって120種類のアーサナがあります。これを全て合わせると、200種類以上のアーサナがあるということになりますが、これをいっぺんに全て行う訳ではありません。

初心者はプライマリー(初級)シリーズから

プライマリーシリーズは、スリヤナマスカラA&B、スタンディング、シッティング、フィニッシングのシークエンスで構成されています。そのうち初心者はしばらくの間、太陽礼拝とフィニッシングの蓮華座だけを行い、最後は10分間レストポーズ(仰向けに横たわり休む)をして終わります。太陽礼拝AとBを正確にできるようになったら、ひとつずつポーズを加えて、できる範囲で練習します。次第に体力や筋力がついてくるので、それに応じて練習量を増やしていきます。どのポーズで終わっても、必ずフィニッシングの蓮華座とレストポーズは行うようにしてください。年齢や、能力にもよりますが、だいたい毎日練習をしている人なら、3ヶ月もあればプライマリーシリーズを全て行えるようになります。

練習を行う上で大切なこと

様々なアサナを習得し先に進んだとしても、練習をする際は、必ずスリヤナマスカラと最後のパドマーサナ、レストポーズを含めなければなりません。

このような伝統的な方法でヨガを学ぶことは、どのレベルの生徒に対しても大きな利益をもたらします。アシュタンガヨガを毎日練習すれば、自分自身の理解は深まり、メソッドも熟達し、その効果はどんどん大きくなっていきますが、これを達成させるためには、決して焦らずゆっくりと献身的かつ辛抱強くアプローチすることが最良です。

Sharath Tokyo 2018 WSに参加してきました

私にとって、今年最後の最大イベントは、KPJAYIのディレクターであるR.シャラート・ジョイス師によるアシュタンガヨガ・インターミディエイトシリーズ三日間のレッドクラスでした。
https://www.sharathjapan.com/site
インド・マイソールで現在行われている伝統的なシークエンス、アーサナ、シャラート先生のカウントを、国内にいながら体験することができて本当に幸運です。
私の今の環境では、インドまでは行くことができませんが、東京なら娘も連れて行ける!ということで、リリース後即申し込みをしました。
国内であっても、様々な理由で来れなかった方がたくさんいらっしゃると思います。ですから、この機会に行かせてくれた家族に心から感謝しています。ありがとう。
本場インド・マイソールでの伝統的な練習では、出来ないアーサナがあればそこで制止され、その先には進めません。
今回のインターミディエイト (中級)シリーズレッドクラスの場合、足を頭の後ろにかけるエーカパーダシルシアーサナ以降を練習している人しか参加できず、それ以降も出来ないアーサナが出てくればそこで終了、後方に下がって見学となります。

 

ただでさえ長いカウントでアーサナやヴィンヤサがハードな中、厳しいチェックが入り、試験のようなプレッシャーがありました。
 
誤解のないように強調したいのですが、ヨガの実践において重要なのは、常に安定した精神状態(呼吸)で練習し続けられること、であって、難しいアーサナをとること自体ではありません。
「ヨガはサーカスではないので、飛んだりまげたりねじったり、後屈したりハンドスタンドしたりできればそれでいいわけではないのです。(シャラート師)」
グルジをはじめとする熟練した指導者は、生徒を見て一瞬で、普段どのような練習をしているのか、今この瞬間の自分と向き合っているか、集中しているか、を見抜き、そこで制止するか否かを判断されているように思います。
たとえ普段の練習で、アドバンス(上級)シリーズなど難しいアーサナを練習していたとしても、です。
今回、私はなんとか最後までやり遂げることができましたが、100人くらいいる参加者の半数近くが、途中で制止されていました。
 

さて、ヨガは数千年前から「parampara パランパラ」という、師から弟子へと受け継ぐ方法で世界中のヨギーたちへ伝えられてきました。
参考記事
http://akiashtanga.com/parampara/?lang=ja
教えることをしている人は当然ですが、全ての実践者(プラクティショナー)は、何年も純粋さを保ちながら修練を続けていかなければ、ヨガの本当の意味を見失ってしまいます。
ですから、正しく導いてくれる先生(ヨガを熟知し、長年練習を積み、グルジ達の系譜に連なる人)の元で、献身的に学ぶことがとても大切です。
その先生が自分の練習を見て、そこでストップ、というなら、まだ心と体の準備ができていないということです。
あるアーサナが完璧でなくても、心と体の準備ができていると先生が判断するなら、その先に進ませることもあるかもしれません。
先生は常に、体だけでなく心も見ています。
今回の三日間のシャラート先生によるハードな練習とカンファレンスを通して、アシュタンガヨガを正しく実践するための土台となるものをまた改めて確認できました。

二日目のカンファレンス。アシュタンガヨガの実践において大切なこと、質疑応答など

これからも益々練習に励み、数年後には家族と一緒にマイソールへ行ってグルジの元でヨガの修行をする!というひとつの目標ができました。
自分の練習を深めたいだけでなく、正しく純粋なヨガをたくさんの人に伝えたいとも思うからです。私はアシュタンガヨガの叡智に溢れたシステムが大好きだし、その素晴らしさや恩恵をただただ後継したいのです。

アシュタンガヨガ中級レベル指導者養成講座修了

静かな通りにあるIYC表参道

ケン・ハラクマ先生のアシュタンガヨガ初級の指導者養成講座を修了して2年が経ち、ここらでもう一つレベルアップしたいということもあって、GWに東京で開催された中級レベルの指導者養成講座を三日間みっちりと受けてきました。



午前中は、マイソールクラスもしくはレッドクラスとプラナヤマ(呼吸法)と瞑想、午後は初級のアジャスト等の復習、夕方は中級のお勉強。最終日は身体の疲労がピークに達し、悲鳴を上げそうになっていましたが、この経験もまたお勉強だなあと思いながらなんとか最後まで頑張りました。

ケンハラクマ先生と娘を可愛がってくれた他の受講生と記念撮影

こういった「特別な練習」は、日頃の練習に大きな刺激を与えてくれます。そして新たな発見があり、新たな気持ちでこれからの練習にのぞむことができます。皆さんも時々「特別な練習」をしてみてください。きっといいことがありますよ。

ケン・ハラクマ先生アジャストメントWS in 大阪

さて、初日は19:00〜21:00までのアジャストメントWSからスタート。
現在通っている福岡のスタジオ(TIKI YOGA studio)のオーナーYUKIさんをはじめ、他にも素晴らしい素敵な先生が周りにいるものの、たまには気分転換で新しい発見が欲しくなり、また、たまには娘を置いて一人旅をしたいという気持ちもあっての大阪遠征です。

ケン先生とは、アシュタンガヨガ初級の指導者養成を昨年4月に受けて以来でした。あれからこれまでの間、自分なりにできる範囲で勉強や練習を続けてきました。
さらにここ数ヶ月は、これまで妊娠出産育児を理由に諦めていたスタジオ通いを再開でき、日々学び続けていることもあって、さらに深い学びや発見がありました。
余談ですが、YUKI先生のレッスンを初めて受けたのは2011年。これまで色々な先生のレッスンを受けてきましたが、結局ここへ戻って練習をしています。指導を受けた時間数で言えば、ダントツでYUKI先生ですが、次に多いのは意外にもケン先生。関東へ帰省した際や、福岡へ来られた時にレッスンやTTを受けたり、本やDVDも合わせれば(笑)、結構お世話になっていると思います。
 
「日々の練習」があってこその学び。
 
以前は、普段から今ほど練習をしていなかったので、時々、ちょこちょこっと有名な先生のWSを受けたところで、大して進歩はなかったのですが、やっぱりなんでもそうですけど、基本が一番大事だなあと思います。
自分に合った先生の元で、依存することなくいつもニュートラルに新鮮な気持ちで自主的に練習を続けること。
自分のために練習をしたり学んだりしているのだから、誰が誰の指導を受けようと自由です。相手が誰であろうと、その時の自分にとって響くものがちゃんとあって、それがちゃんと財産となって積み重なっていく。
こうやって自分でこうしたいと思う環境を整えられるようになるのもヨガの恩恵です。私はヨガをはじめてこの10年余り、自分の理想通り物事が進んでいます。これ実話。

二日目朝のプライマリーレッドクラス

リストラティブポーズやリラクゼーションポーズなどを学ぶWS


ポーズやアジャストメントがどうのという末端のことだけでなく、ハタヨガ(フィジカル)もラージャヨガ(メンタル)も合わせた、総合的な「ヨガ」を学ぼうとすると、生活がより豊かになっていきます。
先生の新刊を発売前にゲット。サイン入り。

ケン先生の本は、ヨガをしていない人にもわかりやすく、ヨガの本質を知ることができますよ!インストラクターにとっても、目から鱗な情報が盛りだくさん。気になる方は是非手にとってみてください。


早朝散歩

宿泊先は、一泊3,000円のドミトリー(相部屋)があるホステル。

共用キッチン

女性専用フロア

トイレやシャワールームも綺麗で可愛い。

色々なお部屋があって、1階はカフェ&ダイニングがあります。
スタッフも外国人だったりして、海外からの宿泊客が多く、ちょっぴり海外旅行気分。寝るだけだったり、共用が苦手じゃなければ、オススメです。
http://ark-osaka.jp/
とってもいい旅でした。
ありがとう!

アシュタンガヨガ:シークエンス(順序)の重要性


上のポーズは、「カポターサナ(鳩の王)A」というポーズです。
(高血圧、低血圧、片頭痛、不眠症、腰または首に深刻な故障がある場合はしてはいけません。)
アシュタンガヨガは、あらかじめポーズの順序が決められており、その順番どおり流れるように進めていくタイプのヨガです。
プライマリーシリーズから、インターミディエイトシリーズアドバンストA〜Dと、徐々に難易度が上がっていきます。
 
初心者であれば、プライマリーの半分「ハーフプライマリー(太陽礼拝〜スタンディング〜シッティング〜逆転のポーズ)」から始めます。
順番通りに、最初はここまで、そして次はここまで行きましょう。ここまでできるようになったら、じゃあ、次はここまでやってみましょう・・・という風にポーズが増えていきます。
 
この「順番通りに」というのが、重要なポイントです。

プライマリーシリーズ〜セカンドシリーズまで

上の写真のカポターサナというポーズ、セカンドシリーズの途中に出てくるポーズ(最初から数えると90番目)なのですが、プライマリーシリーズを練習していた少し前までの私にとっては「ありえない」ポーズでした。
このポーズは、太腿前面〜股関節〜お腹の筋力の強さ、身体の前面や背面の柔軟性、胸やお尻の開き(緩めること)、そして好奇心と少しの勇気(笑)があれば可能なポーズです。

チャンネル登録よろしくお願いします!!

ここに至るまでに、さまざまなポーズを通り抜け、挫折と成功を繰り返しているうちに自然と身体の準備ができてきます。
上記のポイントを、その前に出てくるポーズによって、ひとつひとつ鍛えていっているのです。
例えば、
上向きの犬のポーズで、背屈への慣れを促し、

スタンディングのポーズで足腰を強化し、

バックベンド(ブリッジ)で身体の前面と背面の柔軟性を鍛え、

胸やお尻の開きを覚える。
そしてインターミディエイトシリーズに入れば、その前半は、ねじりや後屈系のポーズが続きます。
 
そうしているうちに、カポターサナが可能な身体へと変化していくのです。
そしてそれらを自分の身体と心で体験した時「ああ、だからこういう順番なんだな」と気づかされます。

ものごとをうまく進めるには「順序」が大切

 
アップルコンピューターの元社長で2004年から日本マクドナルドの代表取締役兼CEOとなった原田泳幸さん。

7年間既存店売上が落ち続けるというどん底にあったマクドナルドは、原田さんが就任した途端に業績は反転、華麗なV字回復を実現させました。
先週の日曜日朝の番組に原田さんがゲストで出演しており、この成功の理由は「正しい順序」に沿った経営方法にある、と解説していました。(「成功を決める「順序」の経営 ―勝つためには戦略の順番を間違えるな」原田泳幸 (著) 参照。)
すべてにおいて、「正しい順序」は重要です。仕事も勉強もスポーツも、そして人生そのものも。もし今、何かで行き詰まっておいでなら、少し冷静になって「正しい順序」でやってきたか見直して、間違っていれば、そこからもう一度やり直してみるといいかもしれません。
急がば回れ、です。

アシュタンガヨガの性質

先日ある講義で、「アシュタンガヨガは、その独自の呼吸法で体の中に”火”を起こすので、怒りの感情が出やすくなる」と聞きました。「みんなもそうじゃない?」と聞かれた時に、もちろん、同感した方もいらっしゃいましたが、「う〜ん、そうかな〜?」と首をかしげる方がかなり多かったように感じます。私自身も正直言って、そうでもない、と思いました。その様子を見て先生が「あれ?おかしいな。みんな、どういう練習してるの」と笑っていました。そして、先生が体験した、アメリカのヨガスタジオでのピリピリした雰囲気、他の生徒さんや先生同士の険悪な雰囲気、他人に対して、ちょっとしたことで怒りが生じ怒鳴り散らした経験を、おもしろおかしくお話ししてくださいました。

ここまでの話を聞くと、「アシュタンガヨガってなんのためにするの?」「怒りが生じるのなら、しない方がいいのでは、、」「ヨガってそもそも穏やかな心を目指すものでしょう?」と思うのではないでしょうか。ですが焦ってはいけません。このお話には、続きがあるのです。

先日、たまたま昔のヨガ雑誌を引っ張りだして見ているとこんな記事がありました。


(2006年11月10日発行 Yogini vol.9より)

『エネルギーは自分の意識の方向に流れる』

私はここで、腑に落ちました。「怒りが生じる」ことにそれほど同感できなかった人は、もしかしたら、別の感情(嫉妬、慳貪、慢・・・etc)が表面化しやすくなっているのではないでしょうか?

そういえば、先生はこうもおっしゃっていました。「アシュタンガヨガは、体の中に火をおこして、ネガティブなエネルギーをどんどん燃やして、そして最後には浄化されるシステム。つまり最終的には、ネガティブな感情が生じにくい穏やかな心を持てるようになる。そういうアプローチをしているだけで、最終的にいきつくところは、他のヨガと同じ。サマディ(三昧、解脱)が目的。」

要は、アシュタンガヨガというのは、荒治療的な性格を持つヨガなのですね。自分の持っているネガティブなエネルギー(心を煩わせ苦しめる煩悩)が表面化するわけだから、とってもわかりやすいし対処しやすい。一番タチが悪いのは、自分のネガティブな感情に目を向けず、ごまかし続けることにより、何が自分を苦しめているのかがわからなくなってしまうこと。

いずれにせよ、このYoginiの記事にも書いてあるように、普段の意識や自分の煩悩の性質が「その先」を決めるわけだから、気をつけなければいけないな、と思います。ヨガの実践に本気で取り組むのであれば、必ずアーサナの練習だけではなく、ヨーガ・スートラ(ヨガの8支則について)を読んだり瞑想をしたりしなさいと言われるのはそういう意味があるのだな、と改めて思い知らされる出来事でした。