みなさんは香りの害と書いて香害(こうがい)という言葉を聞いたことがありますか?
近年、欧米からの影響でとても香りのきつい商品が大量消費されています。
そう、それは「柔軟剤」をはじめとする洗濯関連の商品です。
実は、その使用されている香料に含まれる化学物質が、見えないところで多くの被害をもたらしているのですが、知らない方がまだまだ多い現状があります。
私たちが開催しているヨガの対面クラスでも、香りの強いシャンプーや衣類を使用されている方がいらっしゃって、めまいを起こしそうになることもあるのです。
今回は、その「香り」について少し触れてみたいと思います。
香り付き製品の罠
冒頭で述べたように、柔軟剤に代表される「香り付き製品」に悩んでいる方、気になる方、最近は増えてきているのではないでしょうか。
我が家は、山暮らしをしているということもあって、洗剤なしで洗濯や食器洗い、掃除をし、シャンプーは湯シャン、落ちない汚れには、セスキ炭酸ソーダや重曹、クエン酸などを使用するくらいで、そのほか一切の洗剤系商品を使っていません。
消臭剤や消毒などももちろん不使用です。
それもあって、私たちの嗅覚は「人工香料」で麻痺した人とは異なり自然のあるがままなので、麻痺した人からすると、とても敏感な人のように見えているかもしれません。
しかしながら、嗅覚は人の五感の中で最も原始的な感覚です。
ほとんどの動物が、餌を見つけたり外敵の危険を知るのに、この嗅覚を頼りにしています。
私たちも然り、ニオイによって食物の美味しさや安全性を感じます。また、安心できる匂い(赤ちゃんにとっての母乳の匂い、など)に幸福感を感じたり、精神状態にも強く影響を与えています。
ですが、強い人工香料による芳香を嗅ぎ続けることにより嗅覚は鈍感になります(嗅覚疲労)。
広告を鵜呑みにして悪い商品を良いものだと思い込み、さらに嗅覚疲労によって柔軟剤等の害に気づくことができずに、衣類に付着したり空気中を漂っている化学物質を日常的に吸い続けて、自分や周囲の健康を阻害しているのです。
香害問題に関する取り組み
さて、近年、国内外で香害をなくすための様々な活動が、少しずつですが行われています。
大河原雅子衆議院議員(立憲民主党)が、2月26日の国会予算委員会第四分科会で「香害」について、教育現場から変えていこうと、文科省へ質問と香り付き製品の使用自粛を要求してくださっています。
また、NHKやその他民法のニュース番組等でも取り上げられることが出てきました。
街中の人混みや満員電車が辛くて通学や通勤ができなくなってしまった方、それでもなんとか頑張ってらっしゃる方、訴えることができないペットや小さな子供達、そして、もちろん、こんなに害があるものと知らずに使い、それによって気づかないうちに健康被害を被っている人・・・。
このままでは、あまりに不憫です。
私も人ごとではいられなくなり、声を上げていこう!と思うようになりました。
香害その他の環境問題に関する情報サイトリンク集
香害について詳しく知りたい方は、以下のページ等を参考にされてください。
パンフレット「STOP!香害ー香りに苦しんでいる人がいます」のご案内(ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議)
原因が香害だけでなくシックハウスや食品添加物等、様々な原因が元となる「化学物質過敏症」については、以下をご覧ください。