やめられないのであれば、無理して止めようとせず、とりあえず吸ってても良いからアシュタンガヨガを続けましょう。やるべきことは、練習を続けることだけです。
実をいうと私は、アシュタンガヨガをやり始めて喫煙をやめた人です。20歳から吸い始めましたが、それまでやめたくてもやめられなかったタバコをアシュタンガヨガに出会ってあっさりやめました。
今回は、私の実体験を交えながら、喫煙や禁煙をどんな風に考えれば良いのかをお伝えしたいと思います。
私の喫煙者時代
昔はドラマや映画で女優が歩きタバコをしているシーンなんかもあったので、それが「流行」となり、若い女性もみんな真似してファッション的に喫煙していましたよね。
おかしなもんで、若い頃は健康でポジティブな自分が子供っぽく感じて、逆に「陰のあるアンニュイな女性」に憧れました。
それが理由でタバコを吸い始めた私。「大人」の意味を履き違えていました。
だけど内心、「みっともない」「不健康」「病んでる」というイメージで見られることにも抵抗がありました。
そして数年で世の中の喫煙流行は去り、禁煙志向が高まる中、だんだん肩身が狭くなっていきました。隔離密閉された喫煙所も煙と臭いがすごいし(今考えるとあれば拷問だった)、やめられるものならスッパリやめたいと思いつつ、何年もダラダラ吸い続けていました。
ヨガで健康を取り戻したかった
その頃の私は、不健康で不健全で迷ってばかりの人生。本当は健康で美しく、明るく前向きに生きたいのに。
夜中にタバコを吸いながらゲンナリした毎日。食事も外食や買い食いが多く、極端に痩せたり太ったりして体型も安定しないし、当然精神状態にも波がありました。
嫌なことが重なり、タバコ1箱の料金が280円から330円に上がると聞いて、もういい加減にしよう、変わろう!と強く決意しました。
お金をかけて不健康になるなんてバカみたいだから、まずは、この無駄な買い物をやめて、スッキリしたい。そしてヨガを学んで健康まっしぐらだ!
その瞬間から全くタバコに興味がなくなりました。
「ヨガの八支則」から考える
「ヨガの八支則」の中に、ヤマ(禁戒)とニヤマ(勧戒)という、日常生活の心得のようなものがあります。
ヨガの実践を効果的に行い、より良い生活を過ごすためには、このヤマとニヤマを無視することはできません。
【ヤマ(禁戒)】してはいけないこと
- アヒムサー(Ahimsa)…非暴力。不殺生。行動、言葉、思考において他者や自分に暴力を振るわない。
- サティヤ(Satya)…嘘をつかない。
- アスティヤ(Asteya)…盗まない。他人の物、時間、信頼、権利、利益なども含む。
- ブラフマチャリヤ(Brahmacharya)…禁欲。
- アパリグラハ(Aparigraha)…貪らない。執着しない。
【ニヤマ(勧戒)】守ったほうが良いこと
- シャウチャ(Saucha)…清浄。心身を常にきれいな状態に保つ。
- サントーシャ(Santosha)…足るを知ること。
- タパス(Tapas)…苦行。困難を乗り越えようとする。
- スヴァディアーヤ(Svadhyaya)…読誦。聖典、バイブル、マントラ、名著、人格者が書いた本、本質的なことが書かれている本などを読む。
- イシュワラ・プラニダーナ(Ishvarapranidhana)…祈念。万物に対して、感謝、献身的な心を持つ。
これで言うと「タバコをやめたいのに吸うこと」は、以下の項目に反しています。
<ヤマ>
・非暴力→体に悪いことをしているから×
・嘘をつかない→心と行動に矛盾がある×
・執着しない→吸いたいという欲に縛られているから×
<ニヤマ>
・心身を常にきれいな状態に保つ→ニコチン、タールなどの体に悪い物質を摂取して肺を汚しているから×
・足るを知る→吸っても吸っても吸いたくなるから×
「やめたいのにやめられない」矛盾した心は危険
ヨガをするしないに関わらず、そしてそれがタバコに限らず、体に悪いことはしないほうがいいですね。やめられるものなら、すぐにでもやめたほうが良いです。
でも、一番良くないのは、「やめたいのにやめていない」という心と行動が矛盾した状態にあるということ。「罪悪感」を生み、それによって自分への「嫌悪感」や「怒り」も生まれます。それは、何をしていてもずっと心にしがみついて離れない苦しみの原因となるのです。
そういう裏腹な状態が続くと人は精神的にとても疲れてしまい、うつ病などの精神疾患になりかねません。
苦しみを抱えていては、何をやっても100%楽しめない、幸せとは言い難いですよね、、、やはり、ちゃんと向き合って手放したほうが賢明です。
やめられないならやめないでヨガを続けて
ですから、無理して止めようとせず、喫煙を続けながらヨガをして、自然とタバコを吸いたくなくなるのを待つのはどうでしょうか。
アシュタンガヨガでたくさん綺麗な空気を吸って汗をかいて、終わった後の爽快感は最高です。
力強い大きな呼吸を1時間し続ければ、汚れた肺も呼吸器官もどんどん浄化されます。浄化されて綺麗になれば、とてもスッキリした気分になり、それをまたわざわざ汚してやろうなんて思う人は、相当変わった人だと思います。
そういう人は、本気でやめたいとは思っていないだろうから誰がなんと言おうと吸い続ければいいと思います。
肩の力を抜いて、実験と思って色々試してみてはいかがでしょう。タバコを吸っていたら重たい体が、吸わなかったら軽かった!とか、ヨガの練習をした後、心も体もスッキリして、吸いたい気持ちにならない!とか、味覚がや嗅覚が敏感になるので、タバコが不味くなった!とか。色々な感想が出てくると思いますよ。
そういう「吸わないことで起こる素敵な実体験(非喫煙者には普通のことですが)」が、もしかしたらやめるきっかけになるかもしれません。
ですから結論、ヨガをしながら、吸い続けても大丈夫。